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 Eat me, please!

「っ…トラファルガー?大丈夫か?」
「ぅ、あ…は、っ…は…」
「大分キツそうじゃねェか」

シーツを握り締めてびくびくと震える体に口端をつりあげてそう言えば、それでもまだきっと下から睨みつけられる。だが涙目で睨まれてもまったく恐くない。しかもちっこいトラファルガーになんて。

震える体を俯せにさせると腰を掴んでそこだけ高く上げさせる。快楽に飲まれて抵抗する気もないのかトラファルガーは何も言ってこなかった。その代わりシーツを握り締めて目尻に涙を浮かべている。それにいやらしく腰を撫でればびくりと体が跳ねて。面白ェな、と思いながら入り口をゆるゆると指先で確かめるようになぞって、つぷりと指を一本だけ挿し込んだ。

「んぁ、は…ぁ、つ、」

まだ一本だけしか入れていないのに、辛そうにシーツを握り締めるトラファルガーに、いつも以上に慣らさないとだな、と思う。第一関節のみだった指をゆっくりと奥まで入れるとまたゆっくりと引き抜いて、とりあえずそれの繰り返し。

「痛いか?」
「ぁ、だいじょ、ぶ…ひぁぁ!」

その言葉に指を二本に増やしてずぷりと一気に奥まで入れるとトラファルガーの体が仰け反った。大分慣れてきた中を掻き混ぜるように指を動かせばふるふると首を振って逃げるように腰を動かす。その腰を逃げられないように押さえ込んで指を動かせば、出し入れする度にいやらしい内壁がこちらを覗いていて。それに誘われるように指を引き抜くと、未だきつく締め付ける中に三本目を押し入れた。

「ひ、ゃあっ!あっ、だめ、ゆび、が…っ」
「指がどうかしたか?」
「あっ、やぁ、おくまで、きて…ふぁあ!も、やぁ、はいな、…!」
「こんなんでいっぱいになってたら俺のなんて入んねェだろ」
「ふゃっ、だっ、て…んぁあ!」

ぎゅうぎゅうと指を容赦なく締め付ける狭いその中を無理矢理押し拡げられて、慣れない体で与えられる快楽に泣きながら堪えるトラファルガーを見てると、最初の自分との間に生じる矛盾がだんだんでかくなっていくのが分かる。俺も大概だな、と自分に呆れながら、ぐちゅりと指を折り曲げて軽く爪で引っ掻くと面白いぐらいにトラファルガーの体が跳ねた。

「んぁあっ!ひっ、ゃ、ゆー…や、そこ、やぁ!」
「いやいやばっか。素直に気持ちいいって言えねェの?」
「ふっ…だっ、そこ…おかし、なっちゃ…っっ!」

止めさせようと腕を掴んだトラファルガーが、瞳に涙を溜めてこちらを振り向く。快楽を逃がすためか知らないが、揺れる腰はどう見ても誘ってるようにしか思えない。それでいて舌足らずに名前を呼ばれて、縋るように見つめられて。
ぐちゅ、と指を引き抜くとびくりと小さく体が震える。些細な刺激も快楽と受け取る体が可愛いくて、背中にキスを落とすと荒い息を整えようとするトラファルガーを抱き寄せて向かい合わせに座らせた。

「ふぁ…ゆ、すた、や…ひゃっ!?」

解れたそこに先端を宛がえばトラファルガーの目が大きく見開かれる。ぎゅっとしがみついてくる腕にも力がこもって。

「ぁ…ゃっ、やっぱ、むり…そ、なの…はい、な、って…」
「根上げないって言ったよな?」
「…っ!」

にやっと笑えばトラファルガーは瞳に涙を溜めて俯いた。自分だけ気持ちよくなんのはずりぃだろ、と耳元で囁いて腰を掴むと、それでもゆっくりと腰を落としていく。ぐちゅ、くちゅ、と内壁を押し拡げて侵入する中は想像したよりもずっと熱くて狭くて気持ちがいい。

「ぁ、ひゃあっ…ゃあ、も、だめぇ…ふっ、も、はいん、な、から、ぁ…」

必死にしがみついてこちらを見上げるトラファルガーは、眉根を下げて泣きそうに縋りつく。半分入りきってしまったそこは、でもそれ以上は拒むように押し出すような動きでもって中を締め付けてきた。それ以上はきつくてなかなか入らない。
このままで辛いのはお互い様で。どっちつかずでいるのが一番辛いから。


唇にキスをすると少し開いた隙間から舌を滑り込ませる。宥めるように背中をそっと撫でて、体の強張りを解すように。
舌を絡めて吸い上げて、そうすればだんだんとトラファルガーの体からも力が抜けていく。ちゅっと音を立てて唇を離すと、俺に寄り掛かりながら呼吸を落ち着けようとするトラファルガーの額に一つキスをして。
腰を掴むと力の抜けた体を一気に下まで突き下ろした。

「ぁ、あああ―…〜〜っ!!」

力の抜けた体は、ずぷりと全てを受け入れる。予想していなかったその刺激に、体を反らしてぼろぼろと涙を溢すトラファルガーに眉根を寄せた。無理矢理挿れたせいか、有り得ないぐらい奥まで入っているのが自分でも分かるほどで。息を詰めて中の締め付けに堪えると、トラファルガーは声も出せないらしく、 びくびくと断続的に体を震わせていた。

「…ふぁ……きっ、ど…」

辛くしすぎたか?と思えば、ぼんやりと虚ろな瞳がこちらを捉える。労るように腰を撫でればびくりと体が跳ねて中がぎゅっと締まった。

「んゃあ…!」
「っ…お前締め付けすぎ」

どこに触れても快楽を見出だす体は、過ぎた快楽に震えていた。そっと撫でていた腰をしっかり掴むと肩を跳ねさせて喘ぐぐらいだから、乱暴にしたら壊れてしまうかもしれない。そのぐらい今のトラファルガーには刺激が強いって話。
でもだからって優しく出来る気もしない。


「なぁ、ロー」
「…ふ、ぇ…?」
「自分で動いてみろよ」

未だ快楽をやり過ごそうと必死になっているトラファルガーににやりと笑うと、こんなふうに、と言って腰を掴んで持ち上げる。それをゆっくりと、実感させるようにギリギリまで引き抜いて。

「ぁ、やぁ、きっ……ひぁあ!」

ゆっくりと抜けていくその感覚も気持ちいいのか、しがみついて震えるトラファルガーに、にぃっと笑うと不意に手を離した。そうすれば重力に従って、一気に飲み込まれていく自身に目を見開いて。その瞳からぼろぼろと涙が溢れていく。

「ふぁ、あっ、や!」
「こんぐらい動けんだろ?ほら、」
「あっ、まっ…んやぁあ!」

余韻に震える体から再度引き抜いて、今度は抉るように突き上げる。びくんと大きく体が震え、晒された喉元を舐め上げるように舌を這わした。
ロー、と耳元で囁けば涙で濡れた瞳がこちらを見やる。きっともう思考回路はぐちゃぐちゃに溶けているはず。その証拠に軽く腰を揺せば、トラファルガーは自ら腰を揺らし始めた。

「んぅ、んっ…はっ、あ!」

ぎゅうっと中を強く締め付けながら淫らに腰を動かすトラファルガーを支えるとベッドの上に横になる。いわゆる騎乗位。

「ひっあ、ゃ、あぁ!」
「はっ…イイ眺め」

自分の上でいいように動くトラファルガーに唇を舐めると呟いた。腰を大きく上げて上下に動くのはきついのか、くねるように前後に動く腰はそれでいてなかなかエロい。
いやらしいトラファルガーをじっくり眺めることが出来る反面、手持ちぶさたなところもある。腰に当てていた手をラインにそって撫でると、赤く腫れた乳首に指をかけた。

「ゃあ!きっど、ゃ、そこ、だめぇ…!」
「だめ、じゃないだろ。休んでないで腰動かせよ」
「ぁ、ひぅ…ふっ、く…」

乳首を指で弾けばびくりと体が揺れ、首を振ったトラファルガーが止めさせようと手を掴む。もちろん力のないそれは意味もなく、腰が動いてないと指摘すれば、トラファルガーは泣きながらゆるく腰を動かした。

「あっ、はぁっ!や、きっど、き…あ、だめ、も、いっちゃ…っ!!」

ぐちゅ、と押し付けるように腰を動かしながら、限界を訴えるトラファルガーに、勃ち上がった乳首を押し潰すように指先で弄る。そうすれば声もなくトラファルガーの体がびくびくと跳ねて、腹の上にどろりと飛び散る白濁色。どうやら達したようだった。

「…っ、は…ぁ……ぁあっ?!」
「なに休んでんだよ。俺はまだイってないぜ?」
「やぁ、うそ、まっ…んぁあ!やっ、ひあっ!」

絶頂の余韻に浸りながら、今にも崩れ落ちそうな体を支えて、下から突き上げるように腰を動かす。達したばかりの体では辛いのだろう、それは容易に想像できた。しかもあの感度のよさときてる。
泣きながら揺さぶられる体は全身で快楽と苦痛を訴えているようで、辛そうに寄せられた眉根はそれを助長して見えた。口端からだらしなく伝う唾液を指で拭うとぺろりと舐めとって。まだまだこれから、もっと気持ちよくしてやるよ、と虚ろな瞳に囁くと、泣きそうに歪んだ顔ににやりと笑った。







「ユースタス屋の馬鹿。絶倫」
「……悪かったな」
「誠意がみられないから駄目。変態」
「………」

ムッと頬を膨らませてシーツに包まったトラファルガーはこちらに背を向けたままあれやこれやと不機嫌を露にして文句を言う。そもそも先に誘ってきたのはお前で俺は悪くもない。なのにそれも言えずに機嫌をとるように頭を撫でて謝る俺はきっと惚れた弱味という言葉がよく似合う。

「もう機嫌直せよ」
「…ペド野郎」
「ぁあ?先に誘ってきたのはてめェだろうが、人聞きの悪ぃこと言うな!」
「なんか想像と違ったんだよ!なんか、もっと、こう……昨日のあれは気持ちよすぎたっていう、か…」

そこまで言って自分の口走っている内容に気づいたのか、トラファルガーは急に顔を赤くするとばさりとシーツを被ってしまう。本当意味分かんねェとこで照れる奴だな、と思いながらも口元は弧を描いたままで。

「んな気持ちよかったかよ」
「も、黙れ!」

くつくつ笑えば羞恥を含んだ声が聞こえて。きっと顔真っ赤にしてんだろうなぁ、とシーツを眺めるとばさりと剥ぎ取った。

「いいこと教えてやろうか」

案の定耳まで赤くしたトラファルガーがそこにはいて、それににやりと笑うと逃げられないようにその体に覆い被さる。唇が触れてしまいそうな距離でそっと囁くと赤い顔がさらに赤く色付いた。

「〜〜!このバカスタス!」



お前だから欲情したんだぜ?と囁いて照れ隠しに暴れる体をぎゅっと強く抱き締めた。




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