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 淫らなキス


「ひ、ぅっ…や、も、触っ、て…」
「駄目だ。…イけるだろ?」

低く耳元で囁かれると耳朶を甘噛みされる。くちゅ、と舌が耳の中をいったりきたりして、そのたびにまた熱が溜まっていく。ぐるぐるとした終わりのないそれに、堪らずユースタス屋を見つめても願い通りに触ってくれることはなく。

「…ロー」
「やっ!ひ、ぁ、っ…〜〜っ!」

直接脳に吹き込まれるみたいにして耳元でそっと囁かれる。甘く蕩けるようなそれは熱の解放を促していた。片方は指先に挟まれて押し潰すように指を動かされ、もう片方は指の腹でぐりぐりと刺激される。それに気づいたらいつの間にか目の前が真っ白になっていた。



「はっ…本当にイったなお前。…いつの間に乳首でイける体になったんだよ」
「っ!そ、なの、ユースタス屋が…っ!」
「俺が…何?」
「…っ!」
「お前がただ淫乱なだけだろ」

ふっと笑われて囁かれた言葉に体が震える。頭の中でどんなに上手く言い訳を探せてもそれが言葉に出来なくて、黙ってしまえばユースタス屋に言いように言われるのは分かりきっているのについ俯いてしまう。

「無理無理言ってたわりには余裕だったしな」

やっぱ淫乱だからか、と認識させるように低く囁かれて、じわじわと瞳に涙が溜まる。

「ゃ、違…」
「違わないだろ?こんなにたくさん出して、さ」

やっとのことで否定するように首を振れば、不意に下着の中に手を入れられて、べとりと手についた白濁色を見せつけられた。そんなに気持ちよかったか?と見せつけられては指先で糸を引くそれにぽろりと涙が零れた。

「ふ、っ…も、ゃ…」
「あー…悪かったから泣くなって」

もっと見たくなるって言っただろ、と目尻にキスをされて、その言葉にびくりと肩が震える。
もう意地悪はされたくないので、恐る恐るユースタス屋の様子を窺うと顔中に優しくキスをされた。それ安堵してしまって、ユースタス屋の首に腕を回してそっと抱きついた。







「ひっ、ぁあ、あ!」

安堵したのも束の間で、何が悪かったのか、抱きつくとすぐに指を入れられてしまった。
ユースタス屋とするのは何故かとても恥ずかしくて、だから早急に事を進められるのはあまり好きではない、のに。なのにユースタス屋はあっという間に指を入れ込むとぐちゅぐちゅと俺の嫌いな音を立てながらいいとこばかりを責め立てる。強い快楽に逃げるように腰を動かしてもしっかりと掴まれていて、ユースタス屋に縋りつくことしか出来ないでいた。

「あっ、ひっぅ!や、ぁあ!」
「嫌、じゃないだろ」

そう言っていいところをピンポイントで抉られ、突き上げられる。その度に涙が溢れて、首を振ってユースタス屋を見つめると、開いた唇から容易に舌が入り込んできてまたキスをされた。

「んん、っ、ぅ、ふぁ…っ」

強く舌に吸い付かれて、指でいいところを責めるように弄られて、だんだんと身体から力が抜けていく。

「っ…ぁ…」

不意に指を引き抜かれると唇も離される。ちゅ、と目尻にキスされると解した後ろにユースタス屋の熱い塊が宛がわれて、ぎゅっと目を瞑ってその瞬間のために身構えたのに、入ってくる様子は一向にない。不思議に思って目を開ければ、にやりと笑ったユースタス屋と目があった。

「自分で挿れろ」
「っ…!」

その言葉に思いっきり首を振ると、ならこのままだぞ?とユースタス屋が意地悪く言う。ぐちゅ、と入り口をなぞるように腰を動かして擦り付けてくるのだから、そのたびにびくりと腰が揺れて顔が赤くなる。散々解されたそこはユースタス屋が擦り付けるたびに中へ入れ込もうと躍起になっていて、腰動いてる、と指摘されると恥ずかしさに涙が滲んだ。

「ほら、手伝ってやるから。腰、落として」

優しく囁かれて、ぐちゅり、と先端を中に挿れられると、我慢できなくなってユースタス屋の言葉通りに動いてしまう。しっかりと腰を支えられた状態で、その熱い塊をゆっくりと飲み込んでいった。




「ふっ、ぁ…ゃ、きっ、ど…っ、なか、いっぱい…」

はぁ、と熱く息を吐いた。全て入りきった中はユースタス屋で満たされていて、そのままを口に出せばいきなり腰を掴まれて突き上げられた。

「ひっぁ!やぁ、まっ…ぁああ!」
「…っ、てめェが悪ィんだからな」

理不尽な言葉を耳元で囁かれて、より一層激しく突き上げられる。
掴まれた腰をギリギリまで引き抜かれると、次の瞬間には一気に奥まで挿れられて―その繰り返しと速い律動に頭が真っ白になる。

「あっあ!やぁっ、ふかい…〜〜っ!」

自分の重みも加わってか、いつもより奥深くまで入り込んでいくその体勢に、ユースタス屋に必死になってしがみつく。もっとゆっくり、とか本当は言いたいこともあるけど呂律が回らなくて上手く口に出せない。

「あっあっ、ゃだ、ぁ、も…っ!」
「あ?もっと?」
「や、ちが…ひっああ!」

ユースタス屋は意地悪で、にぃっと笑うといいところばかりを狙って抉るように突いてくるから、あまりに気持ちよくて何が何だか分からなくなっていく。
嫌じゃなくて気持ちいい、だろ?と聞かれると、普段は絶対頷いたりしないのに快楽に支配された頭では何も分からなくて、こくこくと必死に頷いた。

「ひっあ!やぁっ、きもち…っ、あ、あ、や!だめ、ゃだ、っ…いっ…!」

気持ちいいと素直に言えば、瞬間、律動を激しくされて首を振る。だけどユースタス屋はお構い無しで動くものだから、甘受する強い快楽に堪えきれなくなって、びくんと体を大きく跳ねさせると自身には触れられてもいないのにまた達してしまった。



「…ぁ…は…っ」
「はっ…お前本当最高だな」

まだ今日一回も触ってねェのに、と案の定にやにやと言われて、恥ずかしくて、じわりと浮かんでくる涙に俯いた。

「ひっあ!?あっあっ、やっぁ!」
「何終わった気でいんだよ。…まだ終わってねェぞ?」

無情にも、どさり、とベッドに押し倒されると脚を掴まれて肩に乗せられる。そのままぐちゅぐちゅと律動を開始されて、達したばかりの体には辛すぎるその快楽にぼろぼろと涙を溢した。

「あぁっ、ひっ、や!ふ…っ、も、ゃあ…あっあっ、こわれちゃ…っ!」
「っ…こんなんで壊れてどうすんだよ」

煽った責任はちゃんと取ってもらわなきゃだしな、と耳元で囁かれてぼろぼろと涙が溢れる。
無理だ嫌だと否定の言葉を口にしようとすればその前に唇を塞がれて、激しい律動とは似ても似つかないその優しいキスに、結局は何も言えずに握られた手に指を絡ませた。





素敵すぎるネタをいただいてうはうはしてやりました。ネタ有難うございます!





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