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「指入れただけでイっちまったのか?」
「ふっ、ゃ…だ、って…」

余程恥ずかしかったのか、トラファルガーはじわりと瞳に涙を溜めると顔を真っ赤にして俯く。
やらしいな、と耳元でわざとらしく囁けば、赤い顔がさらに赤く色付いて、瞬きすれば涙が溢れ落ちてしまいそうなほど。そういう反応するから虐めたくなるんだよな、と思いながらそっと額にキスをした。そのまま目尻に浮かんだ涙も舐めとって、最後に唇に触れるだけのキスをする。

最初は啄むように優しく、次には舌先で上唇をつつく。そうすれば小さく唇が開いて、その隙間から舌を滑り込ませた。
トラファルガーの口内はとにかく熱くて、溶けちまうんじゃないかってくらい。その熱い舌を絡めてたっぷりと味わう。

「ふっぅ、んぁ…んっ…ん!?」

入れたままだった指を不意に曲げて動かせば、トラファルガーの体がびくりと揺れる。くちゅ、ぐちゅ、と責めるようなものに動きを変えて指を動かすとぎゅっと肩を掴まれたが、そんなの抵抗としては全く意味はない。

「んんっ、ふっ、ぁ、んー!」

舌を絡めて根元から吸い付いてバラバラに指を動かして。尖らせた舌先で上顎をなぞるといいところに爪を立てて押し潰すように弄ぶ。
薄目を開ければぽろぽろと涙を流しながら必死になってしがみついてくるトラファルガーに、ちゅっと唇を離すと指を引き抜いた。

「ひくっ…、ふ、も、や…」
「辛いか?もうちょっとだけ我慢な」

少し刺激が強すぎたのか、とうとう本格的に泣き出してしまったらしいトラファルガーに、宥めるように額にキスをする。やっぱやめときゃよかったかな、と思っても、実際には泣いてすがりついてくるこいつが可愛くて、結局口元に笑みを浮かべるのだから俺も大概だと思う。
もう少しな、と囁くと、いままでの痴態ですっかり反応した自身を取り出すと、解したそこに宛がった。

「やっ!いれな、で…」
「…?何で?」
「だっ、て…それ…いれた、ら…もっと、へんにな、から…」

頬を赤く染めて、トラファルガーは目尻に涙を溜めると小さく呟く。それにいますぐ挿れて突き上げたい気持ちをぐっと堪えた。落ち着け俺。今ここで欲望に忠実に動いたら確実に一週間は口を利いてもらえなくなっちまう。

「じゃあここで終わりにするのか?」
「ぁ…ひぅ、ゃ…」
「ほしくねェの?」

ロー?と耳元で囁くと、びくりと体を震わせて、涙に濡れた瞳が揺れ動く。ぐちゅ、とひくひくと蠢くそこに先端を押し当てると、トラファルガーの腰がぴくりと跳ねた。
もっと気持ちよくしてほしいだろ?と追い討ちをかけるように囁いて、耳に舌を這わすと理性をぐちゃぐちゃに溶かしていく。

「何も考えられなくなるぐらい、気持ちよくしてやるから」

そう言ってするりと内腿を撫で上げると、快楽に絆されたトラファルガーは小さくこくりと頷いた。






「あ、ひっ、ぁああ!」

ずちゅ、と一気に奥まで押し入れると、トラファルガーの体がびくんと跳ねる。息を止めたように足の指先にまでも力が入って、びくびくと小さく震える様子を見ると、どうやら達したらしい。精液は出ていないから分からないが多分そう。

「んやぁ!やだ、やっ、とっ、てぇ…ひ、ゃああ!」
「駄目。お前ちょっとイきすぎな」

感じやすくてすぐイっちまうトラファルガーに、やらしく先走りを垂らすそこを紐で縛り付けてやった。
このままじゃお前の体がもたないから、ってのは上辺で、本当はもっとお前をぐちゃぐちゃにしたいから。

「あっあっ、やぁ、きっど、きっ…おねが、こわれちゃ、…っ!」
「言ったろ?『何も考えられなくなるぐらい気持ちよくしてやるから』って」
「やぁ、そ、な…ぁああ!やだ、やっ、いっしょにしちゃ…あっあ、いく、い…!」

白濁に塗れた自身を握ると律動に合わせてぐちゅぐちゅと上下に抜き上げる。そうしていいところを突き上げて、先端を抉るように弄れば、トラファルガーはぼろぼろと涙を溢して何度目かの絶頂に達した。

「ひぅ、ふっ、やぁ、も、むりぃ…あっあっあ、や、また、いっ…〜〜っ!!」
「っ…好きなだけイっていいぜ、ロー」

泣きながら首を振って縋りついてくるトラファルガーをぎゅっと抱き締めると、やらしく喘ぐその唇にそっと口付けた。

「…ロー?」
「ぁ…んっ…」

蕩けきった表情に、虚ろな瞳。名前を呼んでも反応はあまり定かではなくて、少し触れただけでびくりと体を揺らす。
最中のこいつがあまりにも可愛くて、結局欲望に忠実に従ってしまった。少し辛くし過ぎたか、とぐったりとソファに体を沈めるトラファルガーの頭をそっと撫でる。

「きっど…」

きちんと意識が覚醒したあとのこいつのご機嫌を、さてどうやって取り直そうかと考えていると、不意に名前を呼ばれて視線を向ける。
そうすればトラファルガーは俺に手を伸ばして、


「ぎゅって、して…」


余韻を残した潤んだ瞳と、上気した頬に、舌足らずな言葉使い。

その破壊力といったら。


思わず口元を押さえて、鼻血が出ていないことを確認する。あ、やべェ、トラファルガーがきらきらしてる。

きっど?と不安そうに首を傾げて名前を呼ばれて、それに意識を引き戻されるとトラファルガーをぎゅっと強く抱き締めた。そうしたらふわりと笑われて、胸の中に暖かなものが溢れていく。ああ、これが幸せってやつか、とか、柄にもない自分の考えに微苦笑しながらも悪くないと思っている自分がいて。好きだ、なんて滅多に言わない言葉も口をついて出る程に。

それでも、俺もすき、と笑ったトラファルガーに嬉しく思う自分がいて、たまにはこんな甘ったるいのもいいかな、とか思ってしまう。




My Sweet Honey
(可愛いなんて百回言っても言い足りない。)
(好きだ、愛してる、なんて言葉じゃ物足りない。)






後日。

「そう言や昨日のあれ」
「…なんだよ」
「あれ実はただの栄養ドリンクなんだよな」
「!?」
「ラベルをそれっぽいの張り替えただけで、ただの栄養」
「二回も言わなくていい!…じゃあ何か?!昨日の俺、は…ぜん、ぶ…」
「素だな。淫乱だとは思ってたけどやっぱ淫乱だったなお前」
「〜〜っ!死ねこのバカスタス!」

そのあとリアルに一週間口を利いてもらえなかった。








企画参加してくださったたい焼き様に捧げます!
うざったいぐらい甘々な話ということで…なってますでしょうか?(^^;
ゲロ甘と言うほどでもないような…それとも私の基準メーターがぶっ壊れているのかもしれません。
同棲パロでキッドはヤるだけヤって(最低)あんまり好きとか言わないので今回は言わせてみました。その代わり可愛いとよく言うのでそれも。書いててとても楽しいリクでした(^^)
リク有難うございました!





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