同棲中な二人の裏的日常 | ナノ

(Happy White Day!)
(※食べ物注意)


何をそんなに話すことがあるのだろうか、と俺は意味もなく苛々していた。

トラファルガーは電話に夢中で、俺はそれを尻目にテレビを見る。ついているのはSFものの映画だ。前にこいつが見たいと言ってたやつ。結局見に行くことはしなかったが、DVDを借りてきたトラファルガーが一緒に見ようと言うので今こうして見てるわけだ。
だがまったくと言っていいほど面白くない。それよりも目の前で電話口の相手と楽しそうに話すこいつのほうが気になる。

別にするなと言ってる訳じゃない。ただ異様に長いのだ。三十分以上は話し込んでいる気がする。しかも自分が借りてきた映画のくせにそっちのけで電話相手に夢中。
こいつが長電話が好き、だなんて話は聞いたことがない。そもそも俺との電話だってすぐ切りやがるくせに。それほどの話なのか。

「だからそしたら次は…は?無理?んな弱音吐いてんじゃねぇよ」

口調は厳しく不機嫌そうにも取れるが表情は、ちらりと見えた横顔は、言ってしまえばものすごく楽しそうなものだった。おかしくて堪らない、といったような笑みを浮かべている。それにまた苛々。

実際は映画なんてもうどうでもよかった。別に俺が興味あるわけでもねェし。見たいと言ったこいつが見ないならそれはただのBGMにしかならない。こちらに背中を預けるトラファルガーを見つめても当然のことながらこいつが気づく気配はなかった。

ぺろり、とトラファルガーの項を舐める。少し肩が震えただけで特に何の反応も示さなかった。好きにさせときゃいいや、といったような態度。ならこっちだって好きにさせてもらう。
項、首筋、といって耳朶に舌を這わす。甘噛すると耳裏にも同じように舌を這わせた。時折びくびくと揺れる体を尻目に服の中へと手を入れる。咄嗟に腕を掴んできたがそれを振り払うと構わず乳首に触れた。

「―…っっ!」

ぐっと唇を噛んで声を押し殺す。意地でも電話は切ろうとしなかった。それならずっとしてりゃいい。逃げる腰を押さえつけると耳を舌で犯す。相変わらず弱いよな、と思いながら乳首を押し潰すように弄った。

漏れる声はどうにか抑えられても詰まる吐息は隠しきれない。ぷくりと勃ちあがったそれを摘まむと時折爪を立てる。些か強く引っ掻いたあと、撫でるように優しく弄ればトラファルガーはびくりと震えた。

『…ロー?ちゃんと聞いてんのか?』
「っ、は…ああ、聞いて、る」

強情だな、と思いながらも手を下に這わす。流石にそれは困るのか、トラファルガーは首を振ると必死になって腕を掴んだ。てめェが電話切りゃいいじゃねェか、とそれも無視してズボンの中に手を突っ込んだ。

「っ、ぁ…ッッ!」
『?…どうかした?』
「な、でもな…っ!」

すでに反応していた自身をゆるゆると扱い抜けばトラファルガーがきっとこちらを睨んだ。涙目で睨まれたって何も感じない。にやりと笑うと上下に強く抜いてやる。途端にトラファルガーの肩がびくびくと震えだし拒むように首を振った。
堪えきれなくなったのか、電話を切ろうと携帯を離す。その上から手を押さえつけるともう一度元の場所へ運んでやった。

「切る必要ないだろ?話てりゃいいじゃねェか」

耳元でそう囁くとトラファルガーは必死に首を振る。止めさせようと力なく握っていた手を腕から離すと唇に当てた。自分の指を噛んで堪えようとしているようだ。それに目を細めると絶頂を促すように先端へと爪を立てた。

『ロー?本当にどう』

ブチッ

電話相手には悪いが力ないトラファルガーから携帯を取り上げると通話を強制終了した。ついでにこいつの届かないところに適当に置く。

「さ、あく…っ!」
「何だよ、最後まで聞いてほしかったのか?」

息も荒くこちらを睨み付ける瞳に笑うと無理矢理四つん這いにさせる。余韻に浸っている体は未だ小さく震えていた。

「はっ…ぁっ、や…っ!」

ぐっと指を一本突っ込むと慣らすように中を掻き回す。そこでふと、こいつにあとで渡そうと思っていた存在を思い出した。指を引き抜くとそれをこちらに持ってくる。まだあまり慣らしてないが別に平気だろう。何事かとこちらを振り向いたトラファルガーににやりと笑うと袋の中から一つ摘んで中に押し入れた。

「ぁあっ?!ゃっ、な、に…いれ、あっ!」
「何だろうな」

ぐっと入れたそれを奥まで押し込んでいく。途中、悪戯に前立腺を突き上げれば支える腕がガクガクと震えた。それに二個目を入れると堪えきれずに崩れ落ちてしまい、腰だけを高く突き上げる体勢になる。それにくつくつ笑うと肩に舌を這わせて噛み付いた。

「何だ?もっと入れてほしいのか?」
「ぁっ、やぁっ!ちが…っ、ひ、ぁ!」

ぐいぐいと押して三個目を入れてやる。びくびくと震えながら涙を浮かべるトラファルガーを尻目に、中の体温で少しづつ溶け始めたそれをぐちゃぐちゃに掻き回した。

「何か当てられたら止めてやるよ」
「ふ、ぁっ…む、りぃ…わか、な…っ!」
「ならなくなるまで全部入れるぜ?」
「ゃだ、ぁっ!ゃっあぁ!」

ほら、と言ってまた入れればトラファルガーの瞳から涙が溢れ出る。びくびくと小刻みに震える体。背中にキスを落とすと前立腺を擦り上げた。

「早く言えよ」
「ひっ、ぁ、あ…ロー、ター…?」
「違うな」

ぐちゅぐちゅ、と音を立てながらまた一つ中に挿入する。これでいくつめだろうか。ガクガクと足まで震えだし、落ちないように腰を掴むと指の抜き差しを激しくする。

「ひっあぁ!や、っい、く…ッッ!……ぁっあ!…な、で、ぇ!」
「イっていい何て一言も言ってねェだろ」

びくりと震えてイきそうになったトラファルガーの自身を掴むとイけないように握りしめた。ラッピングの紐を解くと根元で縛り付けてやる。
ぼろぼろと涙を流しながら首を振るこいつに、ちゃんと当てられたらこれも外してやるよ、と耳元で囁く。縛られた部分をそっとなぞると指を離した。

「ぁ、あっぁ!ひっ、や!」
「早くしねェと全部いれちまうぞ」
「やっ…!あ、はっ、…スラ、ム…?」
「んなもん入れてほしいのか?変態だな」
「な、っ…!ちが、ぁああっ!」

淫乱、と耳に吹き込むとトラファルガーは首を横に振った。羞恥と快楽で赤く染まった頬を流れる涙が伝う。

「あ、ぁあっ…や、ぁ…わか、な…っ」
「しょうがねェな…ヒントやるよ。お前が昨日食いたいって言ってた、甘ったるくて白い菓子」
「ぁ、うそ…マシュ、マロ…?」

にやりと笑うと体を反転させる。ホワイトデーがどうのと言うから買ってきたはいいがまさかこんなことに使うとは。虚ろな瞳に袋に入ったマシュマロを示すと、良く出来ました、と耳元で冗談混じりに囁いた。

「いいこにはご褒美あげなきゃな…?」
「っ!ぁ、やだ、や…!まだ、なかに…ひ、ぁああっ!」

逃げる腰を引き寄せると一気に奥まで押し入れる。いつもより狭く感じるのは中に入ってるもののせいか、それともこいつが強く締め付けるせいか。

トラファルガーを見れば目尻に涙を浮かべ熱っぽく荒い息をしながらびくびくと震えていた。どうやら空イキしたらしい。

「ぁっ、やぁ!まっ…―〜〜っ!」

強引に腰を動かすと敏感な体では堪えきれなかったらしく、声にならない声を上げると必死にしがみついてきた。
快楽に眉を下げながらぼろぼろと涙を流す姿は正直言って見てる方にも毒だ。その姿に目を細めるとまだ一度も出させてもらってない自身に手を伸ばし、緩急をつけて上下に扱い抜いた。

「やぁあっ!ひ、っ…はずし…、あぁあっ!」
「…っ」

ぎゅっと中が強く締まる。またイったらしく、トラファルガーは切なげに眉を寄せるとびくりと肩を震わせた。それに舌打ちするとこいつの顔が見えないように抱き締めて首筋に押し付ける。このままじゃ俺の方がこいつを抱き殺しちまいそうだ。

「ひ、ぁあっ!ゃだ、も…ふっ、いく、い…っ!」
「っ、…イけよ」
「――…〜〜っ!」

紐を解くとぎりぎりまで引き抜いて一気に奥を突き上げる。トラファルガーは声も儘成らずに絶頂へと達し、それに俺もこいつの中へと吐き出した。




「はっ…、は…っ」
「…エロ」
「ばっ…!みん、な…!」

ぐっと自身を引き抜くと塞ぐものをなくしたそこから溶けてぐちゃぐちゃになったマシュマロだとか中で出した精液だとかが溢れ出る。それにこいつは顔をそらすが片足を持ち上げてよく見えるようにすれば慌ててこちらを睨み付けてきた。んな赤い顔で睨まれても全然効かねェのに。

「んっ…あぁっ!っ、ちょ…なに、す…っっ!」
「後始末。しねェと腹壊すぜ?」
「ぁっ、ゃめ…ひ、っ!」

実際、後始末なんかにはほど遠い。すっかり慣れたそこに指を二本突っ込んでぐりぐりと前立腺を刺激する。せっかく見ねェようにしてたのにこれじゃ意味ねェな、と涙が伝う頬に舌を這わせて独り言ちた。






電話相手はペンギン





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