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(R18につき注意。)

部屋に充満する熱気。汗と体液の入り交じった匂い。触れてくる相手の体温と耳に届く音の全てが脳を刺激しくらくらと、どろどろと、蕩けてゆく。








「っ──ぅああッ…!!」

「…あ?」

びくびくと腰が震えると同時に吐き出された二度目の白濁にキッドはぴくりと眉を顰めると小さく溜め息を吐き白濁にまみれたローの身体を一瞥した。

「おい、またイッたのかよ…。ちょっと指動かしただけだぜ?」

そう言うと未だ自分の指を咥えたままヒクつく孔を見下ろし、ズルリと指を引き抜いた。

「ァ、く、だ…って…」

その小さな刺激にすらローは反応し色めいた吐息を漏らし、反論しようにもまだ息が整いきらない。

「つか耐え性なさすぎ」

「っ、うる、せっ…!誰の所為だと…っ!」

言葉切れ切れに自分をこんな身体にした張本人を力なく睨み付けるもそれは何の効果も為さずにかわされた。

「別におれの所為じゃねーだろ。お前元からやらしー身体してっし」

「ぅあ、ゃ、さわ…な…っ、」

それどころか、達したばかりのそこを指先でなぞられヒクリとローの身体がしなり、拒絶の言葉を発せば掌全体で撫で上げる。それに嫌でも反応してしまう身体に自分自身でさえ呆れる始末。それでもせり上がる快楽には抗えず再びローの中心が首を擡げ始めた。

「でも流石になァ、これ以上またイキまくって先にヘバられても困るし」

「ひぅ!や、話…聞け、てェ…!」

ぐちぐちと鈴口を爪で弄られ思わず達しそうになるのをローは必死で堪える。するとキッドは良いことを思いついたと言わんばかりにその紅い口角を吊り上げシュルリと腰布を解いた。

「とりあえず縛るか」

「は…?っはァ!?なに言って、やだやだ、ヤメロって!や、うぁ…!!」

キッドの言葉にローは目を見開いて拒絶を示すが抵抗しようにも身体に力が入らず結局為すがまま。
少しばかりキツめに縛られたそれに息を飲み、いやだいやだと力なく首を振るローとは正反対にキッドは可笑しそうに笑みを溢した。

「なァにが『やめろ』だよ。嫌がってる割には萎えねェな、てめェのコレは」

「ひぅ、ぅ、ふざけ、なッ…」

「ふざけてねェし、本当の事だろうが。」

ニヤニヤと笑みを浮かべたままキッドはローの方足を肩に担ぎ上げ更に足を開かせる。さりげに内腿を撫でればそれにすらゾワリと肌を粟立たせるローに気分を良くし、そのまま既に勃ち上がりきっている自身をローの後孔へと宛がうとヒクリとソコが誘う様にヒクつき出しキッドは堪らず一気に奥まで突き挿れた。

「っうあぁぁ───ッ!!」

途端、襲う快感と射精感。

ギリ、と音が鳴るほどシーツを握りしめ、ローは達してしまいそうになるのを必死に堪えた。当然根元を縛られているので精を吐き出すことは出来ないが、それでも出したい衝動に駆られ無意識に腰が揺れる。

「は…ッ、っの、淫乱」

その様子を蔑むかの様に漏れる嘲笑にローは、違う、と言いたげに歯を食いしばり首を振る。そんなささやかな抵抗には目もくれず、キッドはそのまま律動を開始した。

「ぅア!あっあっ、ひっ、ゃ、はや、ぁっはやい、きっ、ど…、あぁぁッ…!」

ズルリと抜けては最奥を突きまた内壁を引き摺るように抜けていく。その繰り返しに加えて同時に前立腺を刺激することも忘れない。
初っぱなから強すぎる快感に襲われ当然ローが堪えられる筈もなく…、

「ひぅぅっ、あっ、や、はっ…!ゃ、だめ、ぇっ、」

「何が、ダメなんだよッ、」

「あっんっ、ぁ、あ、なん、やば…ぁ、い、あ、あぁぁァ───ッッ!!」

いいところばかりを攻められローはビクビクと腰を揺らしながら絶頂を迎えた。



「ッ…ンだよ、勝手に一人でイクなって」

「ふ、ゃ、ちが…、ィ…ってな、い…」

「あァ?イッただろ?めっちゃナカ締まったし」

例え達したとしても縛られているせいで射精は出来ない。そのせいでローは自分がイッたという事実を認める事が出来なかった。
吐き出せない熱はまだ中心で燻り続け、それは確実にローの理性を削っていく。それでもまだ微かに残る理性を総動員させ意識が飛ばないようにと必死で手を伸ばしキッドの肩を掴んだ。

しかしそれを誘っていると勘違いしたキッドは再び律動を開始しようと腰を引く。

「─ッ!や、動くな…ぁ、」

「あ?」

自身を先端付近まで抜きかけた所で制止を掛けられ、キッドは訝しげにローを見つめる。
そこには未だ息を荒げ涙目で自分を見上げてくる妖艶な恋人の姿。



その姿に自然と上がる口角。沸々と沸き上がる加虐心。気付けばローの腰と背中に腕を差し込み抱き上げ自分の上へ乗り上げる体制へと持ち込んでいた。

「ひゃ!?ぁぅう…ッな、ん、なにッ!?」

そのせいで先端だけ埋まっていたキッドのモノは一気にローの奥深くまで突き入れられ、その刺激に甲高い声を漏らしてしまったローは目を見開き非難の声を上げた。

「何って、お前が動くなっつったんだろ?」

「は…?なに言って、」

「俺は動かねェから、自分で動けよ」



そう言うとキッドはそのままベッドに倒れ込み下からローを見上げ、未だ困惑しているローの両腕をとると動きやすいようにと自分の腹に手をつかせる。

「てめェが自分で動いてちゃんとおれをイカせれたらそれ解いてやるから、出来るよな?」

サラリと短めな髪に指を通し不安気に見つめてくる瞳を見つめ返せばローは少し迷った後に小さく頷き拒否したい気持ちを飲み込んだ。
キッドに撫でられるのは気持ちいい。それに絆され逆らえず、為すがままにゆっくりと律動を始める。

「っ、ぅん、ん〜〜…ふッ、」

その動きはぎこちなく、いくら埋まっているキッドのものがイイところを擦ろうが自身は達することが出来ず、快楽に比例して苦しさも増していく。

「ッく、…おっせェ、なァ」
「ふッ、ぁ、しょうがね、だろ…、キツ、」
「もっと、ちゃんと動けよ…」
「く、ぅ、無理…!」

僅かに息を上げるもまだ余裕綽々といった様子のキッドに挑発的に見つめられ、いつもならば、倍にして返してやると言わんばかりに攻め立てるローも、今回ばかりは弱気だった。
自身を省みずにキッドを攻めれる程の気力も残っておらず、遂にはキッドの胸にへたり込み荒い息を繰り返す。



「んだよ、もう限界か?おれまだイってねェんだけど」

「…っは、ゃ、キッド、ムリ…」

「あ?」

「もっ、出したいィ…!」


いくら動いてもイケないもどかしさに瞳を潤ませ懇願すると、キッドは一瞬息を詰まらせ僅かに自身を膨らませ、それを誤魔化すかの様に起き上がりそのままローを組み敷いた。

「ひぁ、っっ!」

その衝動でキッドのものがローのイイところを擦り上げ瞬間的にキッドのモノを締め付けてしまったが、それすらも快楽を煽るだけでキッドの動きが止まることはなかった。

「っ、はっ…、ぅ」

「ァ、あぁッ!!や、くるし…ゃァ、あ、キッド、キッドぉ…これ…!」

「っ、あぁ?」

「やっ、これ、はずし…、もっ、キツいぃ…!」

見るとそこには根本をキツく縛られはち切れんばかりに膨らんだローの自身。

「はっ、ダメ。お仕置き」

「やっ、やぁ…ッ!もっ、ほんと…ムリ、ひっぁ、」

「っ、俺がイッたら外してやっから…ちったァ我慢しやがれ…ッ」

「ひぅ…ぁっん、」

とは言ってもキッド自身も限界が近いのは事実。それでも尚我慢し続けるのはただ単に、ローの泣き顔が可愛いから、虐めるのが楽しいから、とそれだけに過ぎない。
それを知ってか知らずか、遂にボロボロと泣き出したローはキッドに縋りつき、

「ひっ、きっどぉ…っ、ねがい、だから、ぁ、も、イッてぇ…」

「ッ、」

「ふぇ…もっ、あたま、ヘン…なりそ、っ!?あ、アアッ、や、ぁ、クる…っ!!」

必死に懇願されそれに堪えきれる筈もなく、


「ふっ、──ッ!!」

「ひァ、ン、〜〜っ、!!」


互いに絶頂を迎え、ローの中へと自分の欲を吐き出したキッドはまだ少し余韻の残るまま思い出したかのようにローの中心へ手を伸ばし、ずっと欲を塞き止めていた腰布を漸くほどいた。

「はっ、すげェ出てる。いっぱい我慢したもんなァ?」

途端、とろとろと勢いを無くした精液が溢れ出し、ローの下腹部を汚していく。
その異様なまでに卑猥な光景にキッドは再び自分の中心に熱が溜まっていくのを感じローもまた未だ自分のナカに埋まっているモノの異変に気付き、サァッ、と顔から血の気が引いていくのを感じた。



「ちょ、待っ、おれまだ…っあ、ひ…っ、ああぁぁぁ───ッ!!」
「わり、止まんねェわ…」
「あっアッ、だ、めぇ、ぁ、ヤバ、ぃ、──〜ッ!!」
「っ、すっげ、締まる、」
「ふぁ、アン、んんッ、ゃ、キッド…、きっ、んゃァァアアア!!」
「ははっ、イキっぱなし、だな、…可愛いぜ、ロー?」
「ぅあ、んっンッ、あ、ヒァッ、ぁ、また、ぃ、イク、イッちゃ、───〜っ!」

何度も最奥を突かれ、前立腺を擦られ、喘ぎとも悲鳴ともつかない声を上げながらローは意識を手放しぐったりと眠りについた。




「っあ"ー…、やりすぎた…」

再びローのナカで達したキッドはぴくりともしないその姿を見て、しまった、とバツの悪そうな顔で気絶してしまったローの目元を拭うと額に一つキスを落とし、考える。



結果、目が覚めたときの文句をなるべく少なくする為にもと後始末に追われる自分が浮かび小さく溜め息を吐いたのだった。













「、………」


ちかり、と窓から差す光の眩しさで目を覚ましたローは起きて早々全身のダルさに舌打ちをしたい気分になった。

「あ"ー…、ゲホ、」

次いで喉の痛みと腰の鈍痛が同時に襲い更に気分が落ちる。
唯一、毎回の如く綺麗に拭われた体とサイドテーブルに置かれた水、それと…



「…ったく、これだから…」



しっかりと握られた右手に、

「…反則だって」

そう思わざるを得ない。



喉まで出掛けた非難の言葉を飲み込み繋がれた手の甲に小さくキスを落とすとローは再び眠りについた。









魑魅魍魎の阿摩羅様より頂きましたぁ!!!
フリリクとのことでこれ何て私ホイホイ!と思いリクさせて頂きました><
リクは意地悪なキッドに虐められるローですよ!もう本当勇気出してリクしてよかった!!虐められるローたん超絶可愛いです!!!
空イキネタとか大好きですおいしすぎます^m^
本当に有難うございました!





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