Gift | ナノ

「ふぁ…っ」
「ロー?まだ落ちんなよ」

びくびく震えるローの体をするりと体を抱き寄せて向かい合うように座らせる。それだけでローの体は震え、ぼんやりとした視線が向けられた。
今にも意識を飛ばしてしまいそうなローに無意味だろうが念を押すとその唇にキスをする。呼吸のために薄く開かれたそこに舌を入れて、ローの舌を絡めとった。大人しく舌を絡めるローにその舌を強く吸って甘く噛んでやれば、びくりと肩が跳ねて飲み込みきれなかった唾液が顎を伝っていく。腰を掴んで少し持ち上げるがキスに夢中なローは気がつかないらしい。それに内心にやりと笑うと自身の先端を押し宛てて、ぐちゅ、と挿れるとそのまま手を離した。

「ふっ、んんっ?!ん、んー!!」

ずぷずぷと重みを受けて勝手に沈み込んでいくそれにローの瞳が見開かれる。ただ唇は塞いでいたためくぐもった悲鳴が口端から溢れ落ちた。
ずちゅ、と全てが入り込んだあともローの体はびくびくと震えていた。ちゅっ、と唇を離してやるとぼろぼろと涙を溢しながらぎゅっと抱きつかれて。

「きゅ、にいれ…な、て、ひどぃ…」
「ごめんな。でも気持ち良かったろ?」
散々快楽を与えられたローの体は敏感になりすぎていて、今だって快楽を越えて辛いところまで来ているのだろう。ぽろぽろと涙を溢すローの額にキスすると優しく耳に舌を這わす。

「な、今までお前いっぱい気持ちよくなったろ?だから今度は俺を気持ちよくしてくれる?」
「ふぁ…ん、どーやっ、て…?」
「自分で動いて」
「…うごくの?」
「そ、出来るだろ?」

そう言って優しく頬を撫でれば、ゆらり、と涙を溜めた瞳が揺らいだ。今ローが自分で動くことがどんなに辛いか知っていてこんなこと言うんだから俺も大概だ。それでも、ロー、と耳元で囁けば、ぎゅっと服を握る手に力が入って、瞳に涙を溜めたままゆっくりと腰が上下される。

「んぅ、ん、あっ、あ!」

強くしがみつきながら俺のために必死で腰を動かすローにゾクゾクと背筋が震える。やはり辛いのか、眉根を寄せて繰り返される律動はゆっくりとした単調なもので。必死に俺を気持ちよくさせようと動くローにはクるものがあるが、それだけでイけるかどうかと言われればそれは別の話だ。

「こんなんじゃいつまで経っても終わんねェぞ」
「んゃあっ、だっ、てぇ…ひっく、も、うごけな…」
「俺のこと気持ちよくしてくれんじゃねェの?」
「ひぅ…」

ズルいとは分かっていながらも軽く耳を食んでそっと囁く。案の定ローの瞳が泣きそうに揺れて、追い討ちをかけるようにその瞼に優しくキスを落とした。そうすればローがぎゅっと俺に抱き着きながらゆっくりと、でも確実に先程よりは速く腰を動かし始めた。その健気さに思わず頬が緩む。

「んっん、んー!はっあ、あっ、あ!」
「っ、かわい…ほら、ロー、こっち気持ちいいだろ?」
「んひゃあっ!ぁっあ、そこ、だめぇ…ひぅ、んっ、ゃらぁ!」

腰を掴んで角度を変えるとちょうど前立腺をピンポイントで刺激する位置で固定してやった。ぐんっと腰を下ろす度にそこを抉られ、ローはぼろぼろ泣きながら首を振る。それでも律動が止まることはなく、必死で腰を動かすローが可愛くて、結局我慢出来なくなった。

「…悪ぃ、ロー」
「ひぁっ?!や、きっ、ぁああ!」

どさりとローを押し倒すと脚を肩に担ぎ上げて上から叩きつけるように突き下ろす。いやいや首を振るローの腰をしっかり押さえつけながら前立腺を抉るように腰を動かした。
「んぁあっ、ゃあ!きっど、だめぇ…いっちゃ…ぁああ!くる、きちゃぅ…っ!」
「っ、もうイきそう?」
「ん、き、っどぉ…また、ぃっちゃ、よぉ…っ!」
「いいぜ。…一緒に、な」
「ぁ、はっあ!き、っど、きっどぉ!――…っ!」

ギリギリまで引き抜いて一気に突き下ろす、という動きを数度続けただけでローはすぐに限界を訴えた。その中の食いちぎられそうな締め付けに眉根を寄せながら、ぐんっと前立腺を抉るように突き上げる。それにびくんっとローの体が一際大きく跳ねて絶頂に達したようだ。それと同時に起こる強い締め付けに、俺もローの中に吐き出した。




「ユースタス屋のばか、変態、もう知らないっ」
「だから悪かったって。…でもお前だってすげェ気持ち良さそうだったじゃねェか。何回もイって」
「なっ…!〜〜〜!もう知らないったら知らない!」

顔を真っ赤にしながら俺に背を向けたローは、どうやら本格的に機嫌を損ねてしまったらしい。ばさりとシーツまで被ってしまって完全に拗ねたようだった。

あのあと意識を飛ばしたローを放っておく訳にもいかず、風呂場で綺麗にしてやっているときに良いのか悪いのかちょうど意識を取り戻してしまって、その、そこで何度か事を致してしまった訳だ。まあ言い訳をさせてもらうと、あんな潤んだ瞳で見つめ上げられて名前を呼ばれてあまつさえ触るたびにびくびくと身を捩られたらこっちだって堪ったもんじゃない。思わず手を伸ばしてしまうというもんだ。
ちゃんとしないとあとが辛いからとか言って中に出したものを掻き出すついでに何度も何度も前立腺を引っ掻いて刺激してやった。その度に泣きながら、でも必死に堪える姿にゾクゾクして…やべ、思い出したらまた勃っちまいそうになってきた。
そんな邪念をとりあえず頭の片隅に追いやるとシーツの塊にそっと触れる。

「…ロー」
「………」
「こっち向けって」
「………」
「十秒に以内に出てこないと犯すぞ」「………」
「…いーち、にーい、」
「そういうのズルい!」

ばさっとシーツを翻してこちらを向いたローの顔は相変わらず真っ赤で、キッと俺を睨み付けるが涙の膜が張ってあって少しも恐くない。そんなローにふっと笑いながらそっと額にキスを落とした。

「やっとこっち向いた」
「………」
「ごめんな、もうあんなことしないから。機嫌直して、な?」
「…そういうのズルい」

顔中にキスを落として俯くローの顔を覗き込むようにして頬に触れる。顔を赤くしたままちらりとこちらを向いたローにぼそりと呟かれて、お前の方がズルいとその可愛いさに頬を緩ませながらぎゅっと抱き締めた。







相互してくださったなっちゃんに捧げます!
猫ローと兎ローの二択どちらかを捧げようと話を進めていたんですが…そう言えば人参ローたんに突っ込みたいってばっかなっちゃんに言ってたなぁと思ってこっちに(笑)
兎ローはキッドが大好きでキッドにされることは何でも悦んじゃう淫乱ドMっていうのをそっくりそのまま借りようと思ったんだけどドMには微妙になれてない気が。でもキッドのことは好き好きってね!^P^
こんなんだけどいいかな…?やっぱりもっと乳首虐めればよかったかな…?←
こんなんでよければどうぞ!これからも宜しくね(^^)





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