絵空事 | ナノ

(教師×生徒)


「で、結局お前はどうするんだ、将来」
「やっぱりユースタス屋のお嫁さんかなー」
「あのなぁ…ふざけるのもいい加減にしろ。あとユースタス屋じゃなくて先生だろ」
「じゃあ先生のお嫁さんかなー」
「トラファルガー…真面目に答えろ」
「俺いま超マジメなんだけど」
「俺とお前は生徒と教師、それ以前に男同士だろうが」
「愛って性差乗り越えるらしいよ」
「乗り越えなくていいから志望校について話し合おうか。あと普段の生活態度」
「じゃあ話すことなくね?俺優等生だし」
「ありまくりに決まってんだろうが、何が優等生だ。大体なぁ、お前のこの世界史の成績おかしいだろ。何で世界史だけこんなに悪いんだよ」
「せんせーが成績つけたくせにー」
「救済する余地もなかったからな。毎回テストで一桁台出すわ、提出物出さねェわ…そのくせ他のテストは九十点以上オール五ってお前おかしいだろ」
「俺、世界史苦手なんだ。過去は顧みない主義」
「嘘つけ!模試の点数いいじゃねェかよ!ったく、何が気に入らねェんだ…」
「逆だってユースタス屋」
「先生」
「…せんせー、だって俺せんせーのことが好きなんだもん」
「残念ですが先生はそういう構ってちゃんが一番嫌いです」
「…通知表に一でもつけなきゃ構ってくれないユースタス屋が悪いんだろ!大体普段から構ってくれたら俺そんなことしねぇし!五だろうが百点だろうが余裕でとったるわ!」
「おーおー言ったなお前…じゃあ次は百点絶対とれよ?」
「もちろん、ユースタス屋が俺を依怙贔屓してくれるなら」
「教師が一生徒を依怙贔屓するわけねェだろ!」
「じゃあとらないし。ずっと一とってやるし。補習に参加してユースタス屋に引っ付きまくる」
「お前な…俺はきちんと実力を発揮してくれる方が嬉しいよ。あと先生な」
「でも俺はユー」
「先生」
「せんせーに構ってもらう方が百点とるより嬉しい」
「先に言っとくけど補習は一対一じゃないからな」
「はぁ!?なんでだよ!」
「お前の他に赤点二人いるから」
「…ちょっとそいつらの名前教えてもらっていいか?病院送りにしてくるから」
「そんなこと言われて教える奴がいるか!つうかその前にお前が退学になるだろ!」
「ええー…!せっかくユースタス屋と二人っきりになれると思ったのに…ドキドキレッスン☆ラブハプニング有!になると思ったのに…。最悪」
「何ふざけたこと言ってんだ。分かったんならこれからは真面目にやれよ」
「んー、せんせーが結婚してくれたらねー」
「…お前ホント懲りないな」


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