絵空事 | ナノ

(親子パロ)


「キッド、ネズミーランドいきたいっ」
「えー…」
「いきたい!いきたーい!」
「めんどい」
「やだー!いきたいっ」
「(何このデジャヴな感じ。) つか脚にまとわりつくな。邪魔」
「やー…いこうよぉ」 ぎゅう
「ダメです」
「キッドぉ…あのねロー、ペポがまんするから…」
「マジで?お前超欲しがってたじゃん、あのでかいぬいぐるみ」
「だって、いきたいんだもん…」
「…そんな行きてェの?」
「ん…だめ…?」 うるうる
「……ったく。あのカレンダー見てみろ」
「?」
「青い日があって、その次に赤が二つ続いてる日があるだろ?」
「おやすみの日!」
「そーそ。んで、それはいつって書いてある?」
「んー…じゅうはち?じゅうく、と、にじゅう!」
「…その日になったら連れてってやってもいい」
「ほんとっ!?キッドだいすきー!」 ぎゅうう
「その代わり面倒臭いから日帰りな」
「ひがえり?」
「朝行って夜戻ってくるってこと」
「いいよ!ローね、キッドといけるならなんでもいー!」 にこにこ
「…そりゃ良かった」 なでなで






当日、朝。



「キッド!おきてー!あさ!」 ドンッ
「…ぅ゛…っ!」
「ねー、あさだってば!」
「うっせェ…大声で騒ぐな…」
「キッドおきて!はーやーくー!」 ゆさゆさ
「ぐっ…クソ餓鬼が…人の腹の上で跳ねてんなよ…」
「…?いかないの?」
「ハァ…ロー、時計…」
「う?」
「…時計の短い針はどこを指してますか」
「んっとー…5!」
「昨日なんて言った俺は…八時ごろに行こうなっていっただろーが…」
「じゃあまだおきないの?」
「起きねェよ…大体そんな早く起きたら途中で絶対疲れて眠くなるぞお前。下りて寝ろ」
「はぁい」 ごそごそ
「…おい、ここで寝る気か?」
「なんで?」
「なんで…まあいいけど。起こしてやるからもうちょっと寝てろ」
「んー」





出発時間になりました。



「必要なんは全部車に入れたし…ロー、ほら行くぞ」
「んぅ…」
「中途半端に起きてっから眠くなんだよ…着くまで寝てていいから、ほら靴履け」
「きっどぉ…だっこ…」
「あぁ?…ったく」




「ねーおかしたべたい」
「もう寝なくていいのか?」
「んー、おかしー」
「昼食べれなくなるぞ。まだ寝てろよ。(静かで楽だから。)」
「たべる!ロー、ベポたべるのー!」
「あー分かった分かった。少しだけだぞ」
「はやくちょーだい!」
「全部食うなよ。…こぼすなよ」
「はぁい」 ガサッ、ボロ…ボロボロ…
「おまっ、言ったそばからボロボロこぼしてんじゃねェよ!」
「だってかってにこぼれるんだもん!ローじゃないっ」
「じゃあ食うなよ汚くなるから」
「やぁー!ベポたべるのー!」
「ならこぼすな。いいな」
「………」 グスッ…ボロ…
「……こぼさないと食えねェの?」
「…だって」 ボロッ…
「あー、もうそれ食うな!こっち食え」
「やー!ベポー!」
「だめお前こぼすから。汚れる」
「こぼさないからぁ!ベポがいいのー!」
「うっせェなァ…何でも同じだろうか」 いらいら
「…おなじじゃないもん…」 ぐすぐす
「(…うぁーめんどくせー…。)」
「………」 ぐすん
「ハァ…んなことでいちいち泣くな。我儘ばっか言ってと帰るぞ」
「! っ…ふぇ、ぇ…」
「おい、泣くなって…」
「うわあああキッドのばかあああ」
「ああクソッ、分かったよじゃあ食えばいいだろ食えば!ぴーぴー泣くな!」
「もおいらないもん!!ばかっきらい!」
「(うっぜぇえ!)」
「………」 ぐすぐす
「………。じゃあ勝手にしてろ」
「………」 ぐす…ぴたっ
「………」
「ぁ…、きっど、?」
「何」
「っ!」 ビクッ
「………ハァ」
「ぁ、う…ゃだ、きっどぉ…」
「はぁ?何が」 いらいら
「おこるのやだぁ…きらいにならないで…」 ぐすん
「お前は俺のこと嫌いなのに俺は嫌いになっちゃいけねェの?」
「ちがうもん!きらいじゃないもん!」
「さっきは嫌いって言ったくせに? (あーやべー…この言い合いマジ餓鬼くせェ…。)」
「! ち、が…すきだもん!だいすきだもん!」
「あー、はいはいそうですか」
「ほんとだもん…っ!ふぇ…」
「ちょ、分かったから泣く、」
「ばかああ!すきだってゆってるのにいい!」
「分かった!分かったから泣くな、俺が悪かったから!」





「キッド!ロー、あれたべたい!あいす!」 キャッキャッ
「はいはい…(まだ何もしてねェのにめっちゃ疲れた…。)」 ぐったり





ということで親子@夢の国…に行くまでのドライブ中のお話しでした。tちゃん素敵な元ネタありがとう!
何だかんだ言ってキッドはローの泣き落としに一番弱いです。あの手この手で泣き止ませて、そのせいですっかりご機嫌になったローたんに散々パシられます@夢の国
ちなみにこのあとローたんは見た目があんまり可愛くないきぐるみにだっこされて泣き喚きながらキッドに助けを求めます。きぐるみフォローに入るけど倍泣かれるっていう。


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