絵空事 | ナノ

(親子パロ)


懲りずにペンギンが遊びに来たようです。


「ロー!遊びに来たぞー!…って、あれ、ローは?」
「おい、勝手に人の家に入ってくんな」
「お邪魔ー、んでローは?」
「お前な……ローなら今はいねェよ」
「ふーん。風呂でも入ってんの?」
「買い物に行かせた」
「ああ、買い物ね…は!?買い物!?どこまで!」
「近くの八百屋」
「なんでお前ここにいんの!?じゃあローは誰と行ってんだよ!キラーか?!」
「いちいち大声出すなよ耳痛ェな…一人で行かせたに決まってるだろ」
「な、ん、で!」
「…落ち着いて喋られねェ奴には教えねェ」
「どうしてローが一人で買い物に行くにあたったか、詳しく、論理的に教えてください」
「ハァ…別にどうってことねェよ。もう五歳なんだから一人で買い物ぐらい行けるだろ?おつかいってやつ」
「おまっ…ローをそこらの五歳児と比べてんじゃねーよ!ローは人間の姿をした天使なんだぞ!変質者に攫われたらどうする気だ!天使が迷子になってたらどうする気だ!そんなの生け捕りに決まってるだr」
「落ち着け、ホントに。お前はアホか。大体人通りも多いし行かせたのはこっから三分の商店街にある八百屋だし、そんなとこで誰が攫うんだよ。迷子にもなるはずねェだろ」
「日本語には万が一という言葉があってだな」
「んな心配なら一人で後つけてみろよ。今出てったばっかだから」
「なんでお前はそう思い切ったことが出来るんだよ…!どうってことないみたいな顔しやがって…!」
「実際どうってことねェだろーが。ローを軟禁するつもりか?」
「いいよじゃあ本当に後つけに行って来るから!」 ダッ
「あ、おい、……行っちまった」





「キッドー!ただいま!」
「…おかえり。ちゃんと行けたか?」
「うん!ローね、ちゃんとトマトかえたよ!おじさんがね、ローいいこだからいっぱいくれたの!」
「ふーん、よかったな」
「ね、ローえらい?えらい?」
「あーはいはい偉い偉い」 なでなで
「だっこも!」
「(めんど…。) っと、これでいいですかー」
「うんっ」 ぎゅうう
「…な、お前さ、ペンギン見なかったか?」
「ペンギン?ローしらないよ?」
「…あいつ本当に馬鹿だな」




「ねぇ、商店街とかどこにもないんだけど!つかここどこだよ!」





ローを探しに行って自分が迷子になってしまうペンギンでした。実は方向音痴とかいいよねーと思って。ローのことになると方向音痴(使えない)
ちなみにローが一番最初に覚えた食べ物はトマト。その次がイチゴ。もちろん色がキッドに似ているからです。キュウリとかベーシックなのが言えない子がいきなりパプリカ!とか言っちゃう。
ローたんはキッドに褒めてもらうのが好きなので褒められるとデレデレします、デレデレ。だっこしてもらうのが一番好きで、その次が頭なでなで。一人でおつかいとか余裕な強い子です。


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