親子が喧嘩をしたようです。
「キッドなんか…！」
「あ？」
「キッドなんかきらい！きらいきらいっ」
「クレヨン間違って踏んで折っただけだろ…」
「ローのだいじなクレヨンだもん！キッドのばか！きらい！」
「(カチン)…たかがクレヨンごときでんな騒いでんじゃねェよ」
「ただのクレヨンじゃないもん…っ！ロー、だいじにしてたのに…」
「んなもん、また新しいの買えばいーだろうが。全部バキバキに折れた訳じゃねェだろ。一本だけだし」イライラ
「だって、あかいろなんだもん…」
「あぁ？赤だと何かあんのか」
「あか…キッドのいろなの。だから、だいじにしてたのにっ……ふぇ、キッドのばかぁ…」
「………」
「ぅう、ふ、っ…」
「…あー、分かった。俺が悪かったっての。新しい赤色買ってやるから、それじゃ駄目なのか？」
「っ…クレヨンのなか、ぜんぶあかにして」
「それじゃぬり絵楽しくねェだろ…」
後日赤色のクレヨンを新しく買ってあげました。そのクレヨンで散々遊んで、遊び疲れたのか握り締めて寝ているローたんを見たときはさすがのキッドもちょっとは可愛いなぁと思ってしまったみたい。