とは好く云ったものだがついでに数学者もあまり長生きはしないらしい。
思考を凝らす事によって己の精神を内側から蝕み喰らい尽くしてしまうのが主因では無いだろうかと考える。
大体名を連ねる文豪は自殺、か若しくは病死。
中でも自殺は圧倒的に多いだろう。数学者もまた然り。其れが総てと云う訳では無いがやはり多数を占めれば其れだけ統計的に見てしまう。
ならばユースタス屋も何れにしろ死ぬのだろうか。俺が似非と云っても世間では認められている文豪には違いない。作家は短命、云うならそろそろ死んでも可笑しくない。
「何だ手前、俺に死んで慾しいのか」
「純粋な疑問を口にしただけだろうが」
素直な思いを吐き出すとユースタス屋はくつくつと嗤った。俺はただ其れをじっと眺める。そりゃ何れは死ぬだろうよ、と奴は云った。未だ予定が無いだけで、と俺が続ければ奴は頷く。
そんなもんか、と呆気ない言葉は口を吐いて出る事はなかった。
あはは…いきなり書きたくなったものでして…