絵空事 | ナノ

(親子パロ)


「キッド!つかれた、だっこ!」
「あぁ?自分の足で歩け」
「いやっ、ローつかれたの!だっこがいいっ」
「うっせェ、置いてくぞ」
「いやいやっ!キッド!」
「なら自分で歩け。それが嫌ならずっとそうしてろ」
「おい、キッド。それは言い過ぎだろ」
「甘やかしたってロクなことねェからこんぐらいでいいんだよ」
「まだ子供なんだからしょうがないだろ…」
「我が儘な餓鬼は嫌いなんだよ。自分で歩けるだろ」
「その言い種はやっぱりおかしいと思うぞ。お前の子だろ?もう少し甘やかしてやったらどうなんだ」
「餓鬼は苦手なんだよ!うっぜェし面倒臭ェし…」
「キッド!」


「っ…ふぇ、きっど……ぱぱぁ…」
「……」いらっ
「おい、」
「あー、わぁったよ。ほら来い、ロー。今日だけだからな」
「…っ…ふ」
「………おい。俺が来いっつってんだからとっとこいこのクソ」
「馬鹿かお前は!お前のせいで怯えてるんだろ」
「じゃあどうすりゃいんだよ!」
「優しく接しろ。来させるんじゃなくて自分から行け。謝れ」
「はぁ?!こいつが勝手に泣いて、」
「………」じとっ
「ふ…っぅ…」
「…ったく、へーへー俺が悪うございました。…何で俺が…」
「キッド、何度も言わせるな。優しく」
「はいはい……。おら、ロー。っと、悪かったな。もう泣くな」
「ふぇ、ぇ…」ぎゅうう
「全く…。ちゃんとローに飯は食わせてるんだろうな?世話してやってるのか?」
「虐待してる親じゃねェんだから…」
「お前の場合は育児放棄の方が心配だ。それに…このぐらいならまだ親の愛情を目に見える形で受けたいに決まってるだろう。ただでさえお前しかいないのに…」
「わぁってるけど…何かどうしていいか分からねェんだよ。上手くいかないっつうか…こういうのそもそも苦手だし」
「…ぱぱ、」
「あ?」
「優しく」
「…どうした?ロー」
「ローのこと、きらい…?」
「嫌いじゃねェけどたまにむかつ」
「………」じとっ
「ハァ…好きに決まってんだろ…」




「おっかえりーキラー。どうだった?あの親子との買い物は」
「どうもこうも…今後の不安しか残らなかった」
「ユースタスの態度っしょ?たまにこいつロー憎んでんじゃね?ってぐらい鬼のようになるからなぁ。ロー超可愛いのに」
「まともに相手してやってなさそうで恐ろしい…」
「だから俺らがちょくちょく構ってやってんじゃん。実際あいつまともに構ってやってねぇし。また明日ローに会いに行くけどキラーも来る?」
「行く。悪いな、ペンギン。本当にどうしようもないやつで…」
「キラーが謝る必要ないって。明日子育て雑誌買ってから行くか」
「無駄だと思うがやらないだけマシだな」




「ロー、今日の夕飯はハンバーグだぞ」
「エビフライがいい!」
「嫌なら食うな」
「やっ」うるうる
「…明日エビフライな」




全然子育ての仕方が分からないうえに子供が大嫌いなキッドパパ(21)とパパ大好きだけど上手く甘えられなくて叱られるとすぐ泣くローたん(5)
キッドはローたんに対するアメと鞭の使い分けがしっかり出来てるいいお父さんか、全く子育てとか興味ない子供嫌いなダメダメお父さんのどちらかがいいなと思ってます。今回は後者です。
キラペンはそんな二人が不安すぎてよく世話してくれます。ローはキラーよりペンギンの方がゆるい感じだから好き。キラーはいろいろとしっかりしてるからちょっと固め。
ペンギンと楽しそうにしてるローを見てキッドがちょっとイライラしたりね!俺といるときあんなに笑わないくせにいらいらってしてたらお前が悪いんだろってまたキラーに怒られるっていう。なので頑張って優しくしてみてもローたん基本ツンツンの我が儘なので短気なキッドと相性が悪い。イラッとしてすぐ泣かす(最低)
そんな親子キドロどこかに落ちてないですか。


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