僕は携帯を取り出した。多分まだ寝てないよね。そう思ってメールを作る。

《ねぇ明日の予定わかる?放課後の》
すぐに返ってきた。
〈明日……?生徒会室に四時半集合のやつか?〉
《それそれ!!》
〈あー多分しばらくしたらめだかちゃんからメールくると思うけど、無くなったらしい〉
《えっ》
〈明日の最終下校が早まったから活動中止。明日は休み〉
《うっそまじ?久々に休みじゃん。しかも次の日学校ないし。どっか行こうぜ》
〈どこに?〉
《カラオケ!!》
〈お前好きだな……〉
《善吉ちゃんのこと?当たり前じゃん》
〈いやカラオケ〉
《冷たいな。だがそこがいい》
〈馬鹿か 寝ろ〉
《ちょっとカラオケ行きたいって僕の案は??ねぇ》
〈わかったわかった。お前がヒトカラなんてしないように一緒に行ってやるよ〉
《素直に喜べねーよ》
〈狙った〉
《そこがry》
〈シカトしていいですか球磨川先輩〉
《らめえええ!!》
〈喘がないでください〉
《コーフンした?》
〈するかアホ おやすみなさい〉
《ふぇえ冷たい……おやすみなさーい》


僕はこう返して画面を閉じた。
「『こんな風にメール出来てるだけで幸せなんて、君は思ってないだろうね……』」


明日が楽しみだな、と思って僕は目をつぶって寝ようとしたら、携帯が光った。

あれ、今のは終わった流れだと思ったけど。急いでチェックすると、
〈夜遅いけど電話したい〉

嬉しくてすぐに電話を掛けると、恥ずかしそうな彼の声。声が聞きたくなっただけなんて、どんな風の吹き回しだろう。嬉しい誤算に頬が緩む。
こんなに君と繋がれて幸せなんて、君は思ってないんだろうね。
だから僕は出来るだけ、幸せだって君に伝えたい。感謝の気持ちをこめて。


通常SS一覧に戻る
Novel一覧に戻る
topに戻る
第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -