15.フラグは立てて壊すもの
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拝啓天国のお祖母ちゃん。自称賢者なお姉さんとリアルファイトしたら何故か仲間になりました。もう私には何が何だかよくわかりません。
「とはいえ擬人化の戻し方がわかっただけでも有難いというのに、ハジツゲまでひとっ飛びなのは助かりました」

『まぁ時間をとらせたのはわっちじゃからのう。これぐらいはせんとな』

あの後エアームドのお姉さんは『ハジツゲまであとどれくらいかとな?飛べば早かろ』と私たちを乗せ文字通りひとっ飛びしてくれたのである。PC付近にいた方々を少しばかり驚かせてしまったのは申し訳なかったが。

ジョーイさんに皆を預けて待合で待つこと10分弱、特に異常などもなく回復装置によって全回復した皆と共にここで一晩宿を借りようとしたものの。

『ねぇ結鈴、アレってアクア団じゃない?』

朋の言葉に振り返ると街中をうろつく青いマリン風の服装をした人間が。

「困りましたね…こちらで一晩過ごすつもりだったのに」

籠城も考えたが後手後手に回るのは分が悪い。多少リスクが高くともここを出てなるべく距離をおいたはうが得策か。

『で、どうするんだ?』

「せっかくのハジツゲですが今は別の場所に移動したほうがよさそうですねぇ」

『いーんじゃない?どうせジムもないしぃ』

「というわけなのでお姉さん、少し南下していただけませんか?」

『何じゃ追われとるんか、難儀よのう』

難儀だなどという割には至極楽しそうな声色ではよ乗らんかと急かされ。

『ほい、到着じゃ』

着いた所は灼熱地獄でした。

 

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