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「ああ、そう言う事ですか。ならば構いませんが、理由を問うてもよろしいでしょうか」

「あー、何というかのぅ………そう、拳で語り合おうぞ!」

思わずその場にいた全員が凍りつく。
その言葉は正しく先日の夜の事の発端そのものであるからだろう。
私はゆったりと構えをとり、それを見たお姉さんも嬉しそうに戦闘態勢をとる。

「では、遠慮なくいかせてもらいます!」

言葉とともにまずはボディめがけて右ストレート、ひらりとかわされ反撃に溝尾めがけて掌底が飛んでくる。
右に避けつつ左腕で流して右肩に一打。よろめいたところですかさずバックステップ、間合いを取り直そうとしたところに強風が襲いかかる。

「って人型でもわざは使えるんですか…」

「言っとらんかったか?すまんのう」

普通にびっくりして直撃したがまあ動けるので問題ない。

「しかし中々やりおるな。次はこちらからじゃ」

トッ、と軽く地を蹴り一気に間合いを詰めての上段付きをブロック、が本命は足掛けだったらしく左足を払われバランスを崩しそうになる。
その勢いを殺さず浮いた左足で下段蹴り、続けて中段蹴りを加え回し蹴りをお見舞い。
しかし右腕でブロックされ払われる。
その隙を逃さんとかぜおこしを使われ胴を両腕でかばえば腕をホールド、そのまま押し倒され足を絡めとられ完全に膠着状態となった。

「さて、この状況でどうでる?」

「そうですね、これを打破するにはこの方法くらいしか思いつきません」
という言葉と同時に全力で頭突きをかました。




 

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