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「成る程。ポケモンがヒトガタになることを擬人化、と言うのですね」

『そう言う事じゃのぅ。して女の童、主に問うが彼奴らをどう思うておる?』

「………?どう、ですか。仲間であり友人といったところでしょうか」

『じゃろうなァ』

カッカッカッ、と笑いながら再び人の姿に戻ったお姉さんは丹色の瞳をさも愉しそうに歪めて私を見据えた。

「では再び問うぞ。もし主は彼奴らが死なねばならんが、主が死ねば彼奴らは助かると言われれば「死にます」……ほう、即答かえ」

「ですが、私が傷つけば皆の心を傷つけます。そんな事になる前にどうにかしてその事象を回避しますよ」

『結鈴…』

少し驚いた様子の昴に微笑みかけ、繋いだままの霊翠の手をしっかり握る。

『そうか、そうか。ならば主らはどうじゃ?この小娘に命を捧ぐ価値はあるかや?』

嬉しそうに、けれど意地悪な笑みのままお姉さんは昴たちに問うた。

「何当たり前のこと言ってんだ、コイツのパートナーは俺だけだ。コイツの手持ちになった時からとっくに覚悟の一つくらい決めてるってモンだろうがよ」

『僕は結鈴に命助けられたからね。それに一生残るような傷も負わせちゃったし…今更?』

『ボクは結鈴ちゃんの強さに惚れたからねぇー。正直命を捧ぐとか捧げられるとかピンと来ないやー』

「ちょっとさっちゃんこの流れ断ち切るとか空気読みなさいよー!あ、私はもちろん結鈴ちゃん大好きだし?危なくなったら助けようとするのなんて当たり前でしょー!」

「みんな…」

「やはりか。愉快、ユカイよ。カッカッカッ」

「お姉さん…?」

「気に入ったぞ。やれ、女の童や、わっちと勝負せい」

は、と間抜けな声を出したのは昴か朋か。

「勝負、ですか」

まさかこの期に及んでポケモン勝負とかまさかそんなことは御免被りたい。

「なに、勝負するのはお前さんじゃ。わっちと手合わせせえと言うとるんじゃ」


 

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