AM七時、一足早く起きていたトシ兄に起こされて私の朝は始まる。ぼんやりとした頭でおはようと言えば、ふっと笑顔を返してくれるトシ兄。今日も馬鹿みたいに清々しいなぁ。ぐぐーっと体を伸ばして欠伸を一つ。さて、私も早く学校に行く仕度をしよう。
よっこいしょと体を起こそうとすると、腰の辺りに巻き付く誰かの腕がある事に気が付いた。どうやらまた総悟が勝手に私のベッドに潜り込んだらしい。

「総悟、起きて!朝だよ」
「……あと、五、時間…」
「長っ!ああもう!何でいつも私のベッドで寝てるの!?」
「幸子の寝相が悪いからでさァ」

纏わり付く腕をはらいのけて、まだ寝ぼけている総悟と一緒に洗面所に向かう。顔を洗ってばっちり目が覚めたら朝ご飯だ。
キッチンではエプロンを付けた銀兄が朝食とお弁当の準備をしてくれていた。どうりで家中が甘ったるい卵焼きのにおいで包まれてると思ったら今日の食事当番は銀兄だったのか。

「おはよう、銀兄」
「おはようごぜェやす、ゴリラ」
「総悟ォオォオオ!?」

朝から鬱陶しいお父さんはおいといて、晋兄はどうしてまたリビングのソファーで寝ちゃってるんだろう。テレビまでつけっぱなしでもったいない!

「晋兄!起きて起きて!」
「幸子…あと、八、時間」
「だから長いっ!トシ兄のマヨネーズ口に突っ込まれる前に早く起きろコノヤロー!」

これ以上遅刻したら確実に卒業が危うい晋兄を叩き起こすのも私の朝の日課になりつつある。寝グセで髪の毛がぴょこぴょこハネたまま起きてきた晋兄がかわいいかったから写メ撮ってまた子に送ってやろうとしたら怒られた。
AM七時半、どうにかこうにか皆揃ったところで朝ご飯をいただきます。朝ご飯は一日のエネルギー源なだけあって、しっかり食べないと我が家のハイテンションにはついて行けません。(私っていつからこんなツッコミキャラになったのかなぁ)
朝ご飯を食べ終えたら、今日のわんこと占いをチェックするのも忘れない。よし。そろそろ家を出ないと学校に間に合わない。

「銀兄!晋兄!いつまで洗面所に引きこもってるつもり!?」
「どうしてもこの毛のハネが気に入らねえ」
「諦めなァ。お前の髪は俺の髪と違って天然なんだよ」
「あ?テメェは毎朝ちゃんと牛乳飲まないと背なんか伸びねえぞ晋ちゃんよォ」
「…どうやら死にてえらしいな」
「早くしろォオォオオ!!!」

皆を急かしてようやく全員の学校に行く仕度が済んだ。忘れ物はないか服装はちゃんとしてるかしつこく問い質してくるトシ兄はウザいのでとりあえず無視する。
晋兄とトシ兄と総悟はそれぞれの自転車に、私は銀兄のスクーターの後ろに跨がった。

さあ今日も元気に出発だ!

「「「「「いってきまーす」」」」」


近藤家の朝
(グッドモーニング!)



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