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「カズと苗字さんはもう知り合ってたんだね」
「それならそうと早く言えば良かったのに」
「悪かったよ…」

苗字も加えた4人で、店内で新しいLBXを見させてもらった。
それを見る苗字の目は、アイスを見ていた時よりも輝いていた。

「ところで、なんで苗字さんのお父さんとお母さんはあんなにLBXを嫌ってるの?」
「私も良く知らないんだけど、親しい人がLBXの暴走で怪我しちゃったみたいで…」

苗字は、アミの操作するLBXをみながらぽつりと言った。
自分たちが幼い頃からすでにあったソレ。
自分たちの知らない間になにかがあったのだろう。
親の子を想う気持ちが分からないでもない。
反抗するのもなんだか気が引ける、と苗字は思うのかもしれない。

「苗字さんもLBXやってみれば?」
「えっ、わ、私はいいよ」
「でも好きなんだろ。オレの貸すよ」
「でっでも、私が操作したら、傷がついちゃうかもしれないし」

あわあわとしている苗字に、半ばむりやりCCMを持たせる。
オレのウォーリアーなら、苗字なら良いかなと思った。

基本的な操作を教えると、あっという間に扱いを覚えてしまった。
彼女は事情もあってなのか、どちらかというと"見る"専門だったという。
いままで操作したことがないというのが、なんだかもったいない気がした。

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