First-Contact

「それ、LBXだよね」

ある日曜日の昼下がり。
LBXの試運転中、誤ってヒトの庭に入っていってしまった。
しかもその家は"あの"苗字名前の家だ。
彼女の両親はLBXにあまり良い印象を持っていない。
だから俺の親とは仲が悪いのだ。
きっと苗字もLBXが嫌いなのだろう。
LBXの操作を誤ったなんて、彼女たちが知ったら面倒なことになるに違いない。
そう思って、気づかれないようにサッと持って行こうと思ったのに。

「やべっ」
「青島くん!」
「わ、悪かったよ。次から上手く操作するから!」
「ちょっと、待って!」

LBXを回収して門から出ようとした矢先、苗字が扉から出てきた。
しかも、慌てて。
やばい。騒ぎになる。
そう思って、彼女の呼びかけを無視してダッシュで逃げ出した。
正直、ここでちゃんと彼女の話を聞いておけば良かったと思ってる。

next
表紙に戻る
「#年下攻め」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -