――某所マンション
ピンーポーン
ピンーポーン…
「時任―開けてー。」
ガチャッ
「うるせえよ!久保ちゃん!No name!」
「ただいま。」
「お帰り――じゃねえよ、なんだよその女。」
男女――久保田とNo nameが帰宅すると1人の男が待っていた。今、その男は不満げにゲームと向き合っている。
「久保ちゃんが女を連れ帰ってくるなんて…」
「時任…いいじゃない別に、何かあるわけでもないんだし。」
「No nameも何で止めないんだよ!」
もう1人の男――時任がNo nameに食って掛かっているとコーヒーの良い匂い
がする。
「はい、インスタントだけど。――で、なんか怒ってるの?お前。」
「別に。――久保ちゃん!俺にもコーヒー!」
「はいはい。No nameは?」
「私はいいや。」
女性は、久保田とNo name、時任の3人を見て何かを感じていた。誰も入り込めないような雰囲気。女がいるが性的な関係は見えない。彼らだけの特別で歪んだ関係に気付いていた。
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