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7
妖怪たちを片づけた時だった。住民たちは皆、三蔵たちを恐れて出てこない。
その時、聞き覚えのある悲鳴が聞こえた。
「きゃああああ!!」
「聖華ぁ!!」
「お姉ちゃん!!」
生き残っていた妖怪が聖華を人質にとったのだ。聖羅はなすすべもなく名前を呼ぶことしかできない。
しかし、彼らは違った。
「あーあ。いるんだよなーあーゆー馬鹿。」
「ダメですよ悟浄本当のこと言っちゃあ。」
「貴様一人で何ができる。――第一そのガキのことなんか知ったこっちゃねえよ。」
「…こういうのって良くあるんだ。みんな驚かないね。」
「よくあるっつーか。何回かこういうやつにあった。すっげえめんどくせえの。」
「ふーん。」
No nameと悟空が話していると、妖怪の背中から羽根が生えた。
そして――逃げた。
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