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「――でも、久しぶりですね。こんな団体さんのお相手……は!!」
「たまには運動しねーと体がなまってし仕方ねーし…よ!!――なあ。“太郎兄さん”?」
「貴様には体の運動よりも頭の運動が必要だろうが。」
「そーゆー三蔵様は下半身なまってんじゃないの?」
「あははは。命知らずですね。悟浄は。」
「それを言うなら命知らずはッコイツらの方なんじゃねーの!?」
この数を相手にしながらも軽口をたたき、相手を挑発する余裕がある4人。数を集めても彼らには脅威になることはない。
圧倒的な強さ。何より、伸びしろがある。今の強さは彼らの限界ではない。
彼らと、対等でありたいのなら強くならなくてはならない。恩を恩で返せるように。
彼らとともにあるからこそ。彼らがいるからNo nameは“死”への恐怖がないのではないだろうか。
No nameにとって彼らは太陽のように暖かい存在だ。そんな存在と西へ行くのにどこに恐怖があるというのだろうか。
彼らがいるだけで救われている。
それに、他はどうでもいいのだから。
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