原因判明
翌朝、No nameたちが思っていた通りのことになった。人々は三蔵が来たことを喜んでいる。机には多くの料理が並べられている。
悟空は喜んでいるがNo nameはそんな気持ちになれなかった。
普通だったら喜んだだろう。
旅をしているとまともに食事をすることができない時だってある。ましてや、こんな量は町にでもつかない限り食べられないと思う。旅を始めて間もなくここが初めての町だがここに着くまでに野宿をしていてわかったことだ。
今は、不安要素があるために純粋に喜べない。早く町を出なければいけないと忠告されている気がする。
――べしっ!
「…悪いが。俺達は先を急いでる身だ。――」
この町を出たらこの嫌な感じはなくなるのだろうか。No nameは深く考え込んでいたためか町の人々と三蔵たちの会話をまるで壁を挟んだ向こう側のことのように眺めていた。
「おい。No name。何ボーっとしてやがる。――行くぞ。」
「――!」
No name三蔵がハリセンで悟空の頭をたたく音にすら気づかなかった。いや、気づいてはいたが考え込んでいたことで回りが見えていなかった。
あわてて三蔵たちの後を追おうとした時だった。
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