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6
――いやああああああああ!!――
宿のお姉さん―聖羅―を探しているときに聞いたことのある声が響いた。
「俺より先に手ぇ出すたあいい度胸じゃねーか兄ちゃんたち。」
聖羅を襲っていた男たちを蹴散らす“次郎”と“四朗”。それをただ見ているだけの“花子”。
理由は簡単だ。――くだらない。こんな男たちに関わりたくない。男は皆バカなのだろうか。――そう考えていたからである。また、“三郎”に止められていたという事も挙げられる。さしずめ、女の子なのだからこういったことに関わりたくはないだろう。トラウマになってしまうかもしれない。もし、矛先がこちらに向き襲われてしまったらかわいそうだ。といったところだろう。
「私たち、傍観してて良いの?」
「まあ、今は良いんじゃないでしょうか。あとでお仕置きがありますし。」
そう、笑顔で答えられた。すこし、ほんとに少しだけ男たちを可哀そうに思った。自業自得であるために庇おうとは思わないし、許すこともできないのだが。
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