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 5人で次の街を目指していた時のことだった。男だけでは問題にならなかったことがNo nameが加わったことによって問題になった。

 誰もが予想していたことだった。No nameもその問題に気づいていたが無理を言って同行しているため文句を言う気がなかったが男たちが気にしている。
 何よりNo nameはその身1つでこの世界にやってきた。必要なものが何1つとしてそろっていない。着替え・生理用品などは特に急ぎで必要だろう。

 八戒は特に気を使っているため、町に着いたらすぐに買い出しに行くことを約束させられた。幸いNo nameはこの世界に来る少し前に生理が終わっていたためこの問題は起こる前に対処ができるだろう。

 「なあ、八戒。次の町まであとどれくらい?俺、腹減った〜。」

 「特に何もなければ、あと半日で着くと思いますよ。――悟空。町に着いたら先にNo nameの買い出しですからね。」

 「あ、私は後ででも…。かさばってしまうので、服も今のままで良いので消耗品だけ後でそろえてもらえれば…。」

 「おいおい。No nameちゃんは女の子なんだからこんな状況だけどもうちょいおしゃれしてもいいんじゃねーの?」

 次の町での行動を話し合うが三蔵は黙ったままだ。No nameが同行した時からそうだ。何かを考え込んでいる。

 No nameと話すことはない。

 しかし、たまに思い出したかのようにNo nameに確認を取るのだ。――まえ、この世界にいた時のことを。No nameの話と過去に聞いた話を照らし合わせているのだろう。
 No nameも自分にかかわることのため思い出せる限り詳しく話す。少しでも早く自分がこの世界に来た理由を知るために。







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