「__。ねえ!聞いてる!?」


 「――あ、なに?」


 「だから!うちのグループは○○地域のレポートやるの!いつ集まるのかって話と誰が何やるかって役割分担してたんでしょ!?」


 「あー・・・。いいよ、みんなに合わせるし。」


 最近睡魔、というより夢はところ構わず少女を襲う。いまは授業中だ。確かに、夢のことを考えると寝てしまうのに授業中に考えてしまった少女にも非はあるだろう。
だが、まえはこんな風に寝たりはしなかった。眠りそうなときに考えることをやめることはできたのになぜか今日は違うようだ。眠りに落ちるのも早ければ、起きたのにもかかわらずとても眠い。


 夢に内容なんていうほどのものはなかったような気がする。登場人物は歴史を学んでも出てこないような人ばかり。いや、正確には出てくるのだが夢の人と一致しない。
夢には、優しそうなけれど寂しい雰囲気を持った男性。一見不良の様だけれど面倒見のよさそうな男性。金目の活発な男の子。金髪の――どこか懐かしい感じのする男性。
猪八戒。沙悟浄。孫悟空。玄奘三蔵。名前くらいは聞いたことがあるだろう。彼らの見た目は今まで読んできた書物のどれにも彼らに繋がる容姿の記述はなかった。

ただ、1つ言えることがある。とても幼かった頃に私は彼らのような人と暮らしていた時期がある。しかし、実は病にかかり生死を彷徨っていたのだそうだ。その後、私は目を覚まし、普通の生活を送っていたらしい。その後、いきなり倒れ入院し目を覚まさなかった。知識はあるが記憶がないのだ。私のここでの記憶は数年前からしかない。その前までは峯明たちと過ごした記憶しかないのだ。




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