「日向せんぱーい、これ、ここでいいですか」「おう、頼む」部活終わりの部室は私とキャプテンである日向先輩だけ。リコ先輩から書くよう言われている部誌は今日は先輩の番らしい。うんうん唸りながら今日の報告を書いている。そんな先輩の声をBGMに今日使ったタオルたちをたたみ、支持された場所へと片付ける。かつかつ、ぱたぱた、こつこつ、がたがた。私が動きまわる音と先輩がシャーペンを走らせる音が奏でる協奏曲は忙しない。「名字ー、終わったかー」「えー?」「もう、片付け、おわったかー?」「まだですー。先輩、先に帰っていいですよー」いそいそと明日の練習のためのドリンクを作る。時刻は部活動が終わってからだいぶ経つ。夕日が眩しかった頃から、今となっては一番星が輝いている。「かえんねーよ」ぽそりと聞こえた言葉に作業する手が止まる。「えー、帰っていいですよー」笑いながら言葉を返すと、作業している流し台に影ができる。「お前おいて、帰らねーって言ってんの」「せ、んぱい?」「心配なんだよ、ダァホ。てめぇの惚れた女放っぽいて、のこのこ帰れるような薄情な男じゃねぇってーの」

定番ラブストーリー


−−−−−
10000hits・日向くん
120707
×
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -