大好きだよ、呟いて、目を瞑って、そっと瞼にキスをする。


願い事たったひとつ



「名前、なんか飲むっスか?」

彼氏の部屋で、まったりと過ごす時間が好き。だって時の流れが緩やかで、あなたの全てを感じれる気がするから。

「んー。」
「ジュース?野菜ジュースかスポドリならあるんスけど・・、」
「んー、麦茶でいいよ。」
「え?ダイエット!?」

くすっと笑うあなたが好き。こうやって笑いあってる時間が好き。自然と顔が綻んでしまう。やっぱり好きだな、涼太の事。

じゃあ、取ってくる。一言残して、涼太は出て行った。
涼太の部屋はオトコノコって感じが全面的に出ている。シンプルだし、涼太のセンスの良さがわかる。クローゼットもだ。急にあたしが泊まったりする事になっても、彼のクローゼットにはユニセックスものも数多くあるので困らない。
我ながら良い彼氏を持ったもんだ、うん。

「何考えてんの?」
「あ、涼太」

あ、涼太じゃないっスよ。
麦茶とコーヒーをテーブルに置き、あたしの隣りにごく自然に座った涼太が言った。あ、涼太の香水の匂い・・・。落ち着くなー・・・。
ぽすっという音と共に、肩に軽い重みを感じた。横目でその重みがあるほうを見ると、涼太の頭があたしの肩に乗っていた。
あたしは少しだけ、含み笑いをしながら涼太に尋ねた。

「・・・、どうしたの?」
「ん?じゅーでん・・・。」
「こういうのって、彼女がしないっけ。」
「いーの、いーの。」
「(ま、いっか)」

しばらくすると、規則正しい寝息が聞こえてきた。綺麗な涼太の寝顔にそっとキスを落とした。(コレ、は彼氏がする事よね)
これからもこんな日が続けば良いな、そう思いながら、あたしも目を瞑った。
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