※黒→→→→赤←←←←主です。
下ネタ、キャラ崩壊、一人称が俺でキセキ名前呼び赤司注意。


「きゃああああああ!!!!!!!」

ゆったりとした昼下がりの部活。和やかな空気が包んだ体育館に響いた女子生徒の悲鳴。聞き覚えのある声っちゃあ声だが、スッと立ち上がり声のした方へと脚を走らせる彼らはモテる。モテるったら、モテる。黄色いモデルに至っては女子に振られたことがないときた。何人の部員たちが彼に「ああ、コイツ死ねばいいのに」と思ったことだろうか。まあ、そんな事はどうでもいいのだが。

所変わって、ここはバスケ部部室。悲しみに打ちひしがれる制服の女子生徒を前に、今世紀1番のドヤ顔を見せているのは、幻のシックスマンなんぞと謳われている黒子テツヤだ。心なしか仁王立ちなのが少し腹立たしい。対して打ちひしがれている女子生徒は名字名前。そろそろピンと来ただろう。そう、彼らはこの前の赤司廃だ。では何故彼らがこういった状況に至っているのだろうか。

「ずずずずずずずずず、ずるい!羨ま死するわ!!!」
「どうですかどうですか!赤司くんに選んでもらったおニューのバッシュですよ」
「そのバッシュで征くんを踏むんですよね!分かってます!美味しいです!」
「さすが名前さん、察しが良いですね。自分が選んだバッシュに踏まれ、悔しさに顔を歪める赤司くん…アカン興奮してきたでコレ」

息荒く捲し立てる彼らに、扉一枚隔てた彼らは何を思うのだろうか。とりあえず一人ひとりの反応を見ていきたいと思う。まずは緑間。彼は何も聞かなかったことにして体育館に帰ろうとしている。これはまあ正常な反応であろう。次に紫原。思案顔を浮かべた後に「ここに赤ちん入れたら、身ぐるみひっペがされちゃうのかな〜」と呟いた事以外は害はない。というより、その発言を聞いた赤司の顔から血の気が引いた。そして青峰。彼に至っては都合のいい部分だけを聞き取ったようで「テツ、新しいバッシュ買ったのか」と目を爛々とさせている。コイツは黒子バカだ。それよりもバカがその隣にいるのだが。説明無用、黄瀬だ。聞き耳を立てるだけにとどまらない彼は、そっと扉を開いて中身を覗き見て死にそうになっている。彼の最後の言葉は「今なら空を飛べる気がするっス」だ。もういっそのこと飛んでしまえ。

「いいないいな、私も征に選んでもらいたいな」
「何を選んでもらうんですか」
「そりゃあもう…下着を含む、洋服一式」
「ふぉああああ!名前さん、あなたって人は…やりますね」
「ふふふ、なめてもらちゃあ困るよテツヤくん。男ってやつは買い与えた服は脱がしたくなる生き物なのさ、by an・an」
「あんあんって気が早いですよ、もう。赤司くんを鳴かせるのは僕なんですから」

そして最後に彼、赤司征十郎。もう彼については話すまでもない。扉を隔てた向こう側に居る変態二人に愛されてしまった苦労人だ。出会い頭に尻を揉まれることは日常茶飯事。やれデートだ、やれ繋がろうだ。言葉のセクハラにも耐える赤司に同情する部員は後を立たず、それは部員数100を超える馬鹿でかい部を纏め上げる一つの要因にもなっている。極稀に耐え切れなくなった赤司が涙を流しているというレアイベントに遭遇する部員が居るとかいないとか。

「あーあ、いつになったら征くんとセックスできるんだろー」
「一生無理ですよ。赤司くんは僕の嫁兼性奴隷になるんですから」
「そんなものになるわけないだろう!!!」

思わずしびれを切らした赤司が扉を開け放てば、そこには彼を見つめて爛爛とする4つの目玉。 仕組まれた…! 気づいた時にはもう遅い。それもこれも、彼らは赤司達が外に居ることにはとうの昔に気づいていたのだ。そして何を思ったのか、赤司が自ら部室に入るにはどうすれば良いのかをアイコンタクト。結果今にいたるということだ。両腕を捕まれた赤司の耳元には二人分の荒い息。他の部員も役には立ちそうもない。そんな中、緑間は考える。  そうだ、転校しよう。




(120730)
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