第四十一話 祝



「あ、ナマエ!」
 若水と話していると、外廊をゆっくりと歩いてくるナマエの姿を見つけた。紅泉は手を挙げて声を掛けた。しかし、すぐにはナマエは気が付かなかった。紅泉が何度も名前を呼んで、ようやくこちらを見た。しかし、まだ瞳の焦点が合っていないような、ぼんやりとした様子だ。
「どうしたの? なにか考え事?」
「いえ、そういうわけじゃないわ」
 そう答えるナマエはにこにこしているが、やはり何かふわふわしている。
「今日は無限様は?」
 若水は尻尾をふさふさと揺らしながらナマエに訊ねる。
「小黒の修行をしているわ」
「そうなんだ! あとで様子見にいこうっと」
 ナマエの答えを聞いて館にいることを確認し、若水はわくわくと両こぶしを握る。
「ふふふ。小黒のおかげで無限様に会える回数が増えたな」
「そうよね。まさかこの館に住むようになるなんて、前は考えられなかったものね」
 頬に手を添えて嬉しそうに笑う若水に、紅泉もしみじみと呟き、ちらりとナマエを見る。
「……ナマエ、何かいいことでもあった?」
 ナマエはずっと微笑みを浮かべている。こんなに嬉しそうなナマエは見たことがない。心ここにあらずといった雰囲気も、どうも浮足立っていると見えた。ナマエは袖を口元に寄せ、にこりとする。
「やっぱり。ずっと浮ついてるもの。ねえ、何があったの?」
 紅泉はそんなナマエの様子に確信を持ち、詰め寄る。ナマエは恥じらうように顔を傾け、しかし喜びを隠しきれないように綻ばせた。
「実は、無限様と恋人になったの」
 そう言葉にすることがまた喜びを膨らませ、ナマエは口元を隠しながらふふふと声に出して笑う。
 一方訊ねた紅泉と、それを聞いていた若水は寝耳に水だ。
 こいびと、という言葉の響きだけが意味を持たずからからと反響する。
「恋」
「人?」
「はい」
 紅泉と若水は顔を見合わせた。そして、同時にナマエの顔を見ると、叫んだ。
「うそ!」
「どういうこと!? いつの間に!?」
 二人に詰め寄られて、ナマエはただふふふと抑えきれない笑みを零す。さきほど無限と心を通わせてから、ずっと夢見心地だった。
「ちょっと前まで恋って何? とか言ってたくせに! ちょっと!」
 紅泉はそんなナマエの肩を押すが、あまりにナマエが幸せそうなので自分も笑えて来てしまった。
「もう! そりゃさ、もしかして……と思ってたけど、急すぎるのよ!」
「ふふ……。紅泉のおかげよ。ありがとう」
 紅泉はナマエの手を握って、ナマエも手を握り返して笑い合う。若水はそんな二人についていけず、耳をぴんと立てて拳を振った。
「待って待って待って! 私まだわかってないんだから! 一から説明して! ナマエーっ!」
 ナマエはくすくす笑いながら、若水に無限とのことを話した。
 無限から好きだと言われたこと。初めはその意味がわからなかったこと。けれどそれを知りたいと思い、悩むうちに自分も無限のことを好きになっていたことに気付いたこと。
 振り返ると、本当に急転直下の出来事だった。様々なことが一度に起こり、心がかつてないほど揺さぶられて、いままで経験したことのない感情がたくさん押し寄せ、ナマエを飲み込み、洗い流した。
 その中で掴んだものこそが、無限への思いだった。
「無限様は、冷たい氷の身体でも、触れられなくてもいいとおっしゃってくださったの。私……とても嬉しくて……」
 ナマエは自分の白い手を見つめる。無限の限りない愛が背後からそっと包み込んでくれるのを、今でも感じているようだ。
 そんなナマエの姿を見て、若水は今聞かされたことが本当だと理解し、無限とナマエが恋人同士になったという事実を飲み込まざるを得なかった。
「うわあ、気付かなかったなあ……。ううん。無限様が、ナマエのこと気にかけてるのは知ってたけど。でも、そこまでだったなんて……そっかあ。……うっ」
 うわあん、と声を上げて泣き出した若水に、ナマエと紅泉は驚く。うろたえるナマエに、紅泉はああ、と納得した顔をして若水の頭を撫でた。
「若水も、無限様のこと大好きだったもんね」
「無限様あ! わーんっ!」
「そんな、ごめんなさい、私……」
「ああ、気にしなくていいの! 今はまあ、泣かせてあげてよ」
「ううっ」
 若水は紅泉にしがみ付いて涙を拭うと、鼻水を啜ってナマエを見上げた。
「ごめん……。ちょっとびっくりした……。でも、無限様が選んだ人なら、間違いないと思う!」
「若水……」
 そして、赤い鼻のまま笑って見せた。
「無限様のこと好きだけど、ナマエのことも、とっても好きよ! よかったね、ナマエ!」
「ありがとう。若水」
 ほっとしながら、ナマエも微笑み返す。まさか、自分と無限が恋人になったことで泣く人がいるとは思いもしなかったので、戸惑ってしまった。若水も、無限のことが好きだったのだ。だが、恋人になれる相手は一人だけ。無限はその相手に、ナマエを選んだ。若水も、それはよくわかっている。無限は若水の憧れだ。たとえ誰かと恋仲になっても、その気持ちは変わらない。
「じゃあ、鳩老が待ってるからそろそろ行くね!」
 若水は気丈に笑顔を見せ、手を振って去っていった。ナマエはその後ろ姿を心配げに見送る。そんなナマエの背に、紅泉はそっと手を添えた。
「大丈夫よ。若水の好きは、あなたの好きとはまた違うから」
「そうなのかしら……」
「ま、無限様はモテモテだからね! 館中の女が泣くわよー?」
「ええっ……?」
 茶化す紅泉の言葉を真面目に捉えて戸惑うナマエに、紅泉は大きく声を上げて笑った。


「ナマエ姉、ただいま!」
 夕飯の準備が整ったころ、洛竹と紫羅蘭が仕事を終えて館に帰ってきた。卓子にはすでに無限が座っていて、小黒が食器を並べるのを手伝っていた。
「おかえりなさい、洛竹、紫羅蘭」
「おかえりー!」
 洛竹の無限に対するわだかまりは何度か食事を共にするうちにいつの間にか解消されていた。洛竹自身、人間の社会で過ごすようになって無限のことを理解していったようだ。大切な二人が笑い合っている姿を見て、ナマエは心が温かくなるのを感じる。
「ねえ、聞いて洛竹! 紫羅蘭!」
 小黒は皿を卓子に置くなり、わくわくした顔で二人を呼ぶ。なんだろうと小黒の顔を覗き込む二人に、小黒は両手を大きく広げて大きな声で元気よく伝えた。
「あのね、師匠とナマエ、恋人になったんだよ!」
「え」
「えっ」
 突然のことに、洛竹は口をぽかんとあけ、紫羅蘭はぽっと頬を染めた。無限は知らぬ顔でお茶を啜る。
「ええーっっっっ」
 一呼吸置いて、洛竹が叫んだ。
「わあ、すごい! ナマエさん、無限様、おめでとうございますっ」
 紫羅蘭は飛び跳ねるようにして二人の顔を見て、祝福した。無限の気持ちにはなんとなく気付いていたが、まさかこんなに早く成就するとは。
「とっても素敵です!」
 喜んでくれる紫羅蘭にナマエは微笑みを浮かべて無限を見る。無限もそれに気付いて、微笑み返してくれた。洛竹はそんな二人を見比べて、顎が外れんばかりに口を開ける。まだ事態に心がついていけていない。
「それって……つまり……」
「ナマエは師匠のことが好きなんだよ!」
 混乱してうまく言葉にできないでいる洛竹に、小黒がにこにこと教えるように言う。それを聞いて、洛竹は目を回しそうになった。
「ナマエ姉が……無限のことを……?」
 頭に手を当てたり口を覆ったり、こめかみを掻いたり、洛竹の手は落ち着かない。衝撃をうまく受け止められず、混乱が収まらない。何度も無限とナマエの顔を見比べる。二人とも、どこかいつもと雰囲気が違う。それだけはわかった。
「好きって……。そうなの……!?」
 目を丸くして見つめてくる洛竹に、ナマエはちょっと頬を染める。にこりと微笑んで、「そうよ」と肯定した。少し面映ゆいが、そう口にするのは嬉しいことだった。
「えっ、えっ、いつから……!? なんで!? なんで無限!? ナマエ姉っ!」
「洛竹、落ち着いて落ち着いて」
 思わずナマエの肩に掴みかかった洛竹を、紫羅蘭が諫める。しかし洛竹はそんな紫羅蘭を勢いよく振り返り、眉を思い切りしかめた。
「落ち着いてらんないよ! なんで紫羅蘭はそんなに……まさか知ってたのか!?」
「まあ……なんとなく?」
 落ち着いた様子の紫羅蘭を怪訝に思った洛竹は、紫羅蘭が気付いていたことを知ってまたショックを受ける。この中で事態を受け入れられていないのは、どうやら自分だけのようだ。
「うそ……」
 すっかり顔色を失って呟く洛竹に、ナマエは不安になる。
「洛竹は、いや……?」
「えっ? いや、そういうんじゃないんだけど!」
 眉を下げてしまったナマエの表情に気付いて、洛竹は慌てて手を大きく振り否定する。そして、涼しい顔でお茶を飲む無限に目を向けた。
「……無限」
「……ん」
 無限も茶杯を卓子に置いて、洛竹の方へ身体を向ける。
「……ナマエ姉のこと、好きなのか」
「ああ」
 さらりと答えられてしまって、洛竹はぐっと息をつめた。そして叫ぶ。
「なっ……なんだよもうー! 二人とも急すぎるよ! 俺、なんかもう、驚きすぎてなんていえばいいかわかんないじゃないか!」
「洛竹、ごめんなさい、驚かせてしまって」
 おろおろとするナマエに気付いて、洛竹はぶんぶんと首を振る。
「違う違う、ナマエ姉は悪くないよ! ごめんな、俺こそちゃんと受け止められなくて……でも、ナマエ姉が決めたことだもんな」
 洛竹は今度はそっとナマエの肩に手を置いて、その顔をしげしげと眺める。ナマエの顔を見ているうちに、自然と笑みが浮かんできた。きらきらした瞳と、上気した頬。いままで見たことない、とても綺麗な表情だった。
 ナマエは、洛竹よりずっと長く無限と過ごしている。きっと、洛竹の知らない無限のことを、多く知っているのだろう。無限が妖精のために戦ってきたことを、今の洛竹はわかっている。悪い人ではない。小黒の変化を見てもわかる。ナマエにとっても、無限はきっと、いい人なんだ。
 それだけわかっていれば、充分なんじゃないか。
 うん、と洛竹はひとつ頷いた。
「ナマエ姉にとっていいことなら、俺にとってもいいことだよ! よかったな……ナマエ姉」
「洛竹……。ありがとう」
 ナマエはほっとしたと同時に胸がいっぱいになって、目に涙を浮かべた。大切な弟が祝ってくれることが、こんなにも嬉しい。
「でも、なんかちょっと寂しいな」
「どうして? 私は変わらないわ。あなたの姉よ」
「……うん。へへっ」
 ナマエはそんなことを言う洛竹の頭を撫でてやる。大きくなってからはしなくなったが、今は洛竹も嫌がらず、嬉しそうに目を細めた。そんな二人を、無限は横目で見る。仲の良い姉弟だ。しかし、ついその距離の近さにむっとしてしまう。
「じゃあ、今度お祝いしましょう!」
 話が落ち着いたころを見計らって、紫羅蘭がぽんと手を叩いた。
「それいいな。小黒、俺たちでごちそう作るか!」
「ごちそう? いいね!」
 洛竹は小黒の肩に腕を回し、ほっぺたをくっつける。二人のためにできることがあると知って、小黒も嬉しくなった。
「ナマエさん、無限様、今度の休みは私たちがごちそうを作りますね」
「あら、いいのかしら……」
「無限様は、ナマエさんのお料理の方が嬉しいかもしれませんけど」
 紫羅蘭は笑いながらそう言って茶化す。無限も肩を揺らして笑った。
「祝ってもらえるのはとても嬉しいよ。楽しみにしていよう、ナマエ」
「……はい。それじゃ、お願いね、みんな」
「おう!」
「いっぱい作るね!」
 その夜は、笑いの絶えない賑やかな食卓になった。
 

 ナマエは部屋の電気を消して、寝台に横になる。
 目を閉じたが、すぐには眠りが訪れない。もう一度目を開けると、月明りでぼんやりと照らされている薄暗い天井が目に入る。
 思い浮かぶのは無限のことだった。
 無限と恋人になった。
 その実感はまだふわふわとしている。無限のことが好きだ、という気持ちだけが確かだった。
 無限は触れ合えなくてもいいと言ってくれた。それでも恋人になれると言ってくれた。そう言われた瞬間、この気持ちを抑えなくていいんだと思えてとても嬉しかった。いつからだったのだろう。無限の恋人になりたいとこんなにも強く願っていたのは。
 それに気付いたのは涙が溢れたときだった。恋人になれないと思っただけで、息が詰まり、とても苦しくなった。こんなにも悲しみが募るとは思わず、胸が張り裂けそうだった。それは無限の望みを叶えられなかったからではない、自分自身の望みが叶わないことへの絶望だった。
 混乱するナマエを無限は落ち着かせてくれて、ナマエの素直な気持ちを確かめ、それは問題にならないと教えてくれた。真っ暗闇に囚われていた心が、あっという間に晴れてしまった。明るい陽射しの中に、ただ無限が優しく微笑んでいた。
 初めは無限が求めているものを自分が叶えることができるのか、またそのためにはどうすればいいか知りたくて悩んでいた。なのに気が付けば、自分自身が無限を求めるようになっていた。
 無限が言う『好き』は、今自分が抱いている想いと同じだろうか。
 自分は、『好き』を知れたのだろうか。
 その答えはまだわからない。だが、胸がいっぱいで、それ以上のことは何も考えられない。無限に会いたい。無限はもう眠っただろうか。同じように、ナマエのことを考えてくれているだろうか。そう思うと余計にどきどきして目が冴える。早く寝て、朝を迎えたい。そうすれば無限に会えるのに、気持ちが落ち着かなくて眠気は来ない。明日からちゃんと、振る舞えるだろうか。無限の瞳に見つめられて、冷気を溢れさせずにいられるだろうか。無限を凍えさせたくはないから、ちゃんと自分を抑えなければ。
 ナマエはいてもたってもいられなくなって、身体を起こす。眠れないなら、眠れるまで集霊をしよう。気を集中して少しでも心を落ち着けたい。そうすれば眠気もくるかもしれない。ナマエは寝台の上で足を組み、軽く目を閉じた。

 翌朝、ナマエは窓から差し込んだ朝日に促されるようにして目覚めた。集霊を始めるとすぐに心が落ち着き、眠ることができた。あれほど長く思えた一夜が、明けた。
 いつもより早く目が覚めたくらいだ。ナマエは軽く寝台を整え、窓の傍に立つ。薄藍に差す透き通った空の色に館の影が淡く陰影を描いている。
 朝食にはまだ早い。少し歩こうとナマエは部屋を出た。向かうのはいつもの場所だ。少しだけ予感があった。もしかしたら会えるのではないかと。
 この時間はあまり日が差していない。薄青い影に包まれているそこに、人影があった。青の中でなお碧く佇む後ろ姿に、ナマエの胸は高鳴る。
 ナマエが声を掛けようと一歩近づいた時、影が振り返った。
 無限はナマエがそこにいることをまるでわかっていたかのように微笑を浮かべ、ナマエの名前を読んだ。
「ナマエ」
 ナマエは嬉しさに駆け出し、無限の前までひた走る。朝のひんやりとした風が、静かに待つ無限の髪を揺らす。
「無限様」
 ナマエは赤く染まった頬に瞳をきらめかせて、無限を見上げた。冷たい空気に包まれて、まるで生まれ変わったような気分だった。
 初めてこの人の前に立つような高揚。
 懐かしいこの人に再会できたような感無量。
 相反する思いが綯交ぜになって膨れ上がる。
「おはよう」
 無限は短く、小さな口の動きで挨拶をする。
「おはようございます」
 そう伝えるだけなのに、とても嬉しいことに感じられた。
 朝の光を受けた無限の瞳の色はいつもより黒く、深く澄んでいる。その瞳に見つめられると、身体中が快く包まれているようだった。
 ナマエは自分の胸に手を当て、ほっと息を吐く。
「よかった」
「ん?」
 ナマエはいえ、と小さく首を振り、無限に笑って見せる。
「また、冷気を溢れさせてしまったらどうしようかと思っていたのです。どうやら、今は大丈夫なようですわ」
「そうか」
「すみません。もしかしたら、またご迷惑をおかけしてしまうかもしれませんが……」
「迷惑ではないよ。むしろ、嬉しい」
「え?」
 思いもよらないことを言われ、ナマエは目を瞬く。不思議そうな顔をするナマエに、無限は笑いかける。
「それは、私への思いが溢れた、ということだろう?」
「あ……」
 そう指摘されて、じわじわと恥じらいが募ってくる。ナマエは袖で口元を隠して、無限から顔を背けた。
「あなたは私を傷つけてしまうと思っているかもしれないが、これでも私はそれなりに頑丈だから、少しくらいの冷たさはなんともないよ」
「でも……」
 無限はすと手を伸ばす。
「あなたと触れることくらい、なんともない」
「……そうなのですか?」
 無限は強い。ナマエよりもずっと修行を重ねている。もしかしたら、無限の言う通り、ナマエ程度の冷気などものともしないのかもしれない。ナマエはおずおずとその指先に、自分の指先をそっと乗せる。無限は手を伸ばして、ナマエの手のひらを捕まえた。
「ほら。冷たくない」
「無限様は……。暖かいですわ」
 無限の体温に、自分のひんやりとした肌がじんわりと解けていくような気がする。
「触れ合えなくてもいいとは言ったが、絶対に触れ合えないということはないだろう?」
「……無限様が、大丈夫なのであれば……」
 もし無限が無理をしているとしたら問題だが、見たところ、平然としている。もしかしたら、少しくらいなら許されるかもしれない。
「私はあなたに触れたい」
 少し低められた声に、どきっと胸が鳴る。騒ぐ心に、冷気が溢れそうな予感がして、急いで心を落ち着けようとする。大丈夫だ、無限は強い、そう簡単には、傷つくことはない。
 そう言い聞かせていると、冷気はうまく足元へ逃げ、周囲を凍らせる事態は避けることができた。この調子できちんと抑えらえるようになろう。
 触れ合っている手は、変わらず体温を伝えてくる。ナマエはそっと無限の顔を見上げた。限りなく優しい瞳が、愛おしげに細められ、ナマエを映している。それを見るだけで嬉しさに包み込まれた。

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