翌朝、井戸にて
[心と唇 翌朝]
「ダリス、昨日はなぜ――」
朝。
共同の井戸に表れたダリスとシフェルーを見て、レヴィは言いかけた言葉を止めた。
会議と会食をサボって、ダリスが何をしていたか。
今の二人を見れば一目瞭然だった。
「おはようございます。レヴィ様」
桃色の頬をしたシフェルーは、溢れんばかりの幸せを隠せずにいる。
「……ダリス」
「何だ」
レヴィにじっとりとした視線を向けられて、ダリスはたじろぐ。
「ちゃんと向き合えとは言いましたが、いくら何でも手が早すぎます…」
「「!?」」
ダリスとシフェルーは同時に目を見開いた。
『レヴィはまるっとお見通しだ!』
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