Like A Squall

尚哉さんのスーツの袖をぎゅうっと握る。

「直?」

そのまま尚哉さんの体をぐいっと引っ張ってソファへ。
自分でもびっくりするくらい強い力で、尚哉さんの体をソファに沈めた。

「直!」

驚く尚哉さんの声を知らないふりして、ソファに横になった尚哉さんの上に乗り、声も出なくなっている唇にキスをする。

ただただ夢中で尚哉さんの唇の柔らかい感触を自分の唇に刻み込んだ。

「っ…直、どうしたんだ?」

僕だって、分かってる。
今の自分の行動が、どうかしている事くらい。

「僕…は、」

何を言うつもり?

京さんの言葉と、尚哉さんの過去が気になって、気になって仕方がない、って。

僕の知らない尚哉さんの時間に、嫉妬しているんだ、って。

そんな事、言うつもり?

「…僕は、尚哉さんの恋人、でしょ?」

「もちろん、そうだよ。…直、京に何を言われたんだ?」

「っ…!京さんの名前なんか、呼ばないで!!」

尚哉さんの唇を、もう一度封じる。
僕以外の名前を呼ぶのを、聞きたくなかったんだ。

キスをしたまま、尚哉さんのシャツのボタンをはずす。

いつも尚哉さんが僕にしてくれるみたいに、シャツの下の素肌にちゅっちゅっ、と音を立ててキスをした。

「直…!やめるんだ」

拒絶する尚哉さんの言葉は、今の僕にとっては凶器。

どうしようもない気持ちで、尚哉さんの言葉を無視した。

僕の肩をつかむ腕の力は強くはない。

だから、そのまま。
尚哉さんのベルトをはずしにかかった。

「直、本当に、どうしたんだ…?」

呆然といった様子で、ズボンのチャックを下ろす僕を見つめる尚哉さん。

下着の上から、尚哉さんの中心に口づける。

「っ…!」

尚哉さんが少し反応示して、下着の中の大きさが増した。

「なお、やめるんだ」

「いや。やめない」

「そんな事、しなくて、いい」

「どうして?……僕がするんじゃ『もの足りない』?」

「なに…!…っ、」

下着を下ろして、尚哉さんの中心の先端にキスをする。

いつも尚哉さんがしてくれるみたいに。

指で根元を揉んで、くしゅくしゅと上下に動かす。
それと同時に、先っぽやその下のくびれている部分をペロペロと舐めた。



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