Storm Of Kiss

最初は軽く触れるだけだったのが耳たぶを口に含まれ、ちゅぅっと吸われる。
そして、舌がゆっくりと耳の中に入り込んできた。

「ん、…ぁ…」

どうしたらいいのか分からない。
目を固く閉じて、無意識に尚哉さんのシャツの胸元を握りしめていた。


しばらく僕の耳を舐めていた尚哉さんが、囁いた。

「直、気持ちいいのか?」

耳に直接響く尚哉さんの甘い声に、答えることすらできない僕。
尚哉さんは少しのあいだ僕の言葉を待って、

「何も言わないなら、俺のいいように考えるぞ」

と、言った。

耳に音をたてて軽くキスしたあと、その感触は首すじへと移動した。





耳に残る、尚哉さんの声と唇の感触で頭の中が真っ白だ。





自分が何を考えているのかさえ分からない。
けれど確かに、体の奥が疼くような感覚がある。


その感覚を何と呼べばいいか分からないまま、尚哉さんの唇が僕に触れる度に甘い声をあげてしまっていた。

「…ん……は、…ぁっ」

舌で首すじをなぞったかと思うと音をたてて口づけられたり、優しく吸い上げられたりした。
首すじにキスをしながら、僕の腰に置かれたままだった尚哉さんの手が、パジャマの上着をめくる。


その手は、するりと背筋を撫で上げた。

「あ…っ…」

お風呂あがりとキスで上がった体温に、ほんのり冷たい尚哉さんの手が気持ちいい。



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