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「ゴローさん」
「うん?なーに?」
「……」
「ミツくーん?どうしたの?」
「俺、あの」
「うん」
「ゴローさんのことが、好きです」
「!!」
「ゴローさんが、好きです…」
「…ありがとう。僕も、ミツくんが好きだよ」
「…っ!ゴローさんっ!!」
大学の試験期間中。
ゴローさんに会えない日が何日か続いたある朝の事。
こんな夢を見た。
――どれだけゴローさんが好きなんだ、俺。
枕を抱きしめて、夢の中で腕に包んだゴローさんの柔らかさを思い出そうと必死になった。
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