≫チョコに想いをのせて 「でっきるーかなでっきるーかな、出来るかな〜」 「んー、甘い匂いだな。ユメたちは何を作っている?」 「バレンタインの チョコ だとさ。」 「バレンタインか…それは何だアルヴィン」 「……ジュード君〜?ミラ様に教えてあげて」 「え、えっとね、」 カン・バルクの宿に泊まり、使用していない時間帯に台所を借りたユメたち。そんな彼女たちを見に来たジュードたちは放っといて、今バレンタインデーに向けてレイアと、お手伝いしてくれているローエンとエリーゼとチョコを使ってお菓子を作っている。 「いやー、カン・バルクが雪国で良かった良かった」 「直ぐに固まってくれるからね!あ、ローエン容器取ってー」 「カン・バルクに来た理由ってそのため!?」 ジュードの問いには答えず二人は黙々と作業をし続ける。 「それと、ユメはウィ」 「エリーゼ!さあこれを溶かしてっ」 「…ユメ、エリーゼの言いかけた言葉をわざと遮ったでしょ」 「何の事かなジュード君」 やっと完成させ、あとは固まるのを待つのみ。手伝ってくれたローエンとエリーゼに礼を言い、その日はそのまま解散した。 ユメは待ち遠しくて眠れない身体を起こし、夜風に当たるため宿から出た。 「うわぁ、やっぱり寒いな」 そんなに厚着で来ていなかったので夜風が見に染みる。夜域のイル・ファンとは違う夜空にため息が漏れた。国が違えば空の色、風の温度や匂いが違って気持ちが良い。 当日、彼にあげれますように。目を瞑ってそう心で祈り気合いを入れた。 チョコに想いをのせて 後半も書く、予定 →項目へ戻る |