≫史上最悪な天然


「ウィンガルは体重軽いだろうなー」

「突然何言ってんだババア」

あんなに痩せていて、なのにあの長身だから羨ましい。しかも戦力に優れていて頭も良くて、そしてそして格好いいのだ。完璧な彼に憧れ以上の感情がないわけではない。

「アグリア、私まだ成人してないんだけどババアはないかな。あ、ババロアって言ったのかな」

「ッ、てめぇ!」

「それよりもアグリアは体重何キロ?」

「教えるかよ!!」

アグリアは怒ってどっかに行っちゃったけどよくある事だから気には止めない。
ユメはわざとらしく天然を装い、アグリアを黙らせる事が出来るのである意味タチが悪かったりする。

「いつまでアグリアを言い負かせられるか見物だな」

「ウィンガル、居たんだね」

「お前たちの声が響いていたからな。それで、今回は何故ああなったんだ?」

ユメはウィンガルにアグリアと言い争った理由を告げる。ただ単に、ウィンガルの体重がどれ程のものか気になったから言っただけなのに、ちゃんと答えてくれないアグリアが悪いと。


「……俺からも何も言えないな。アグリアの肩を持つ。」

「え?アグリアのほうに?」

「普通に考えて、他人の体重を知る意味がないだろう」

「じゃあウィンガルって体重どれくらい?」

「……そこも計算してボケてるのか?」

「これは素直な質問なんだけど…」

どうやら、天然と計画的天然があるユメにどう対応したら良いのか分からなくなっているウィンガル。これはウィンガルだけでなく、少なからず同じ機関にいる者全員が対処出来ないだろう。



史上最悪な天然




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