「いるのかいないのかわからないものを、本当に信じてるの?」

毎日毎日熱心に。今日も今日とて祈る姿にそう言えば、彼はきょとんとした顔でこちらを見た。

「いるから祈るんだろ」
「そんなのわからない」
「現に魔神はいた」
「だから神もいると」
「そうだな、」

神の姿を見たことがあるか、なんて聞こうかと思ったが、なんだか馬鹿らしいのでやめた。見たことあるはずもないだろう。

「世界に神はたくさんいるけど、どれが本当のかみさまなんだろうね」

小さく呟けば彼は首を振った。その意味はよくわからなかった。
青い揺らぎが見える。彼はかみさまみたいなものだ。


:誰だか知らない
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青祓




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