「船長、寒いです」

「冬島の区域に入ってるんだから当たり前だろ。」



鼻を赤くしながら手を一生懸命こすりあわせる***は相変わらず可愛いと思う。
(はぁ、おれはこいつに関してはもう既に末期なのかもしれない)



「ベポはいいなあ、羨ましい」

「…そうだな」

「…ベポに抱きついて暖をとってくることにします、」



おれと二人きりなのにベポの名前が出た時点でカチンときたのに、ベポに抱きついてくると言った***は鈍感すぎると思う。

彼女の背に向けてため息のように(***、)と零して、振り返った***の冷たい腕を引っ張って自分の腕の中に収めた。



「せ、せんちょ、」

「…暖ならおれでとればいいだろうが」

「な、なんで船長で暖とんなくちゃいけないんですか!」

「確かにベポのほうが体温はおれより高い。」

「だから、ベポに抱きつきますから、」

「だが、」



おれのほうが***の心も体も暖めてやる自信はあるぞ、と耳元で囁いたら、そのセリフクサいです船長、と真っ赤になりながら抵抗はしない***におれの心も体も暖かくなった気がした。








(船長、か、かか、顔近い!)
(いいじゃねえか、暖まるだろ?)
(!ば、ばか、船長の変態!)
(じゃあ寒くてもいいのか?)
(…もうちょっとだけ、お、お願いします…)
(最初からそう言え)

(あの2人見てて癒やされるね、キャスケット!)
(それは***だけの間違いだろ…)
(でもキャプテンすごく幸せそう)
(にやけまくってるよな)



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