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「てか何でおめーら捕まってんだよぉお!!」
俺の声が響いた場所はとある一室。
機械じみた部屋に俺達奇捜班は仲良く拉致られていた。(拘束というオプション付き。)
「しょーがねぇだろ〜。捕まっちゃったんだもん。」
ただでさえ機嫌が悪いのにこれ以上機嫌を損ねるようなこと言うな坂田。
『だもん』とかはキャラ崩壊への道だ。
「お前こそ捕まっているのに、よくそのようなことが言えるな土方。」
「黙れ桂!おめーさっき目覚めたばっかだろーが!頭脳派は大人しく寝とけ!」
「まぁ落ち着けよ、土方。今ここで喚いてたって何も変わんねーぜ。」
「そーだよマヨラー。今はここを脱出することを考えたほうが賢いと思うよ〜。」
坂田にしてはまともなことを言ってることが逆に苛立ちを増幅させる。
…しかしここはぐっと堪えたほうがいいかもしれない。
深く深呼吸をし、気持ちを落ち着かせる。
それを見計らってか、坂田が口を開いた。
「俺らはよぉ、行方知れずになったてめぇを捜してたんだよ。ヅラが作った電棒にはGPSが付いてるらしくてそれを頼りに探してたんだけどな。」
桂が「……ゲーム○ーイが、ない。」とか呟いた。
なんだゲーム○ーイって。
「で、電波の近くに来たときに妙な奴に会ってな……。」
桂が「あれはよく出来てたのに…。まさかどこかで落とした?」とかまたもや呟いた。
「そいつがよぉ…」
「銀時、俺のゲーム○ーイが四次元世界に消えた…!」
「お前いいから黙ってろよぉ!さっきから何!?どんだけ自分の発明品に情入れ込んでんだ!んなもんあいつらに盗られたに決まってんだろがぁ!」
今度は坂田がいらついているらしい。
坂田の言葉に桂はショックを受けたらしく「設計図書いとけばよかった…。」といいながら俺達の輪から外れうなだれた。
そんな桂を無視し俺達三人は話を続行する。
「でな、そいつのさ、妙な気配を後ろに感じて振り返ったんだよ。」
高杉も、と言い高杉をチラと見る坂田。
こくりと頷き、高杉が話す。
「俺も気付いたんだが、お前や銀時みたいに意識範囲広げられねぇしよぉ。とりあえず銀時に意識範囲広げてもらってどんな野郎か探り入れて貰ったんだよ。」
「そんで、かかった奴が」
「「「感情が無く人形みたいだった。」」」
三人の声が重なった。
「俺もそうだ。お前らと同じでその人形みたいな奴に遭遇した。」
「そんで、拉致られた……。」
情けない、と思った。
高杉も言っていたが、奇捜班が全員拉致されるなど情けなさすぎる。
「俺らは何で拉致られたんだろな。」
高杉が呟いた。
「警察だからじゃねーの?何かここやばそうだし。てかここどこ?」
今更過ぎる坂田。
それに俺が答えた。
「時雨だよ時雨。」
「な!?」
「はぁ?よだれ?」
「違うわ!」
つい突っ込んでしまう俺。そこであぁそうかと納得した。
「坂田は入院してたから知らねぇんだろうけど名前ぐらいは聞いたことあんだろ。『暗殺専門集団時雨』。」
「……聞いたことあるようなないような。」
「まぁいい。とりあえずここはその組織のアジトらしい。」
「へぇ〜。なら俺ら殺されんのかな?」
さらっと恐ろしいことを言う坂田。
それを俺は否定した。
「いや、それはねぇだろ。俺ら人質っぽいし。」
「はぁ!?人質!?誰のだよ!」
「え、だからナイトだよ。」
ナイトと言う言葉に桂が反応を示した。
「ナイトだと!?」
「いや、なんかわかんねぇけどさっき隣の部屋でナイトが喋った内容がそんな感じだった。」
「は!?何でナイトがここにいんだよ!?」
「いや、ナイトは理由はよく分からないと言っていた。俺は何か上の命令だとか言われて無理矢理拉致られたけどな。」
「俺らんときはいきなりだったよな。」
「あぁ。あっちなーんも喋らなかったよな。ずっと無言だったし。」
「? どーいうことだ?土方は『人質』で俺達は何の理由がありここへ拉致されたのだ?」
「あいつらによると何か‘道’の近くにいたからとか言ってたな……。」
「「「‘道’?」」」
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