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時刻は夜の9時30分。
場所は奇捜班本部。
今ここには2人の刑事が1人の刑事を待っていた。
「なぁヅラ。今何時だ?」
眼帯をした刑事がもう1人の長髪に話しかけた。
「9時30分。9時はとうに過ぎた。」
ヅラと呼ばれた刑事は腕時計を見て答える。
その返事を聞き、眼帯の刑事は舌打ちした。
「全くどこほっつき歩いてんだ土方の奴。」
どうやら2人の刑事は土方と呼ばれる刑事を待っているようだ。
「携帯には電話したのか?高杉。」
「ダメだった。あいつ電源切ってやがった。」
またもや舌打ちをする高杉。
ふぅ、と長髪の刑事がため息を吐いた。
と、そのとき。
――ガチャ。
奇捜班本部の扉が開いた。
「いってー……これ絶対治ってねぇよ。あんの医者あとでぜってー吊しあげてやる。」
「ぎ、銀時!?」
肩を押さえながら中に入ってきたのは銀髪の天然パーマ。
「お前っ…入院してたんじゃ。」
「おぅ。それがよ、病院つまんねぇから抜け出してきた。」
「なっ…!」
銀時と呼ばれた刑事が、それにこの物語もうすぐ終わっちゃうし、などと言ってはいけない一言を呟く。
「さぁ〜て、高杉、ナイトからの予告状は届いたの?てか、マヨラーどこ行った?トイレにでも行ってんのかな?」
(Target4 完)
(Target5へ続く)
→後書き
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