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「―……朝、か。」
窓から差し込む陽の光を見ながら呟いた。
身体を起こすと左腕に痛みが走り、つい顔を顰めた。
「……ってぇ…。」
昨日よりかは大分痛みはひいたが、まだ傷は完全には塞がっていないようだ。
布団に寝転がり、右腕を顔に乗せて今日の予定を確認する。
1、昼前になったら郵便局へ行き、『マヨリョーシカ』をロシアへ送る。
2、夜になったらアイマスクを探しに行く。
―…このぐらいか。
余っている時間はいつも通り鍛練にまわそう。
明日の今頃は牢の中かな、と呑気に考える。
罪を償い、牢から出たら
――…俺、どうしよっかな…。
師匠から貰ったリストの物品は全部盗んで元あったところへ送ったし。(『マヨリョーシカ』はまだ送ってないけど。)
とにかく館長を逮捕するために、警察官になろうか。
元々警察(敵)の内部を知るために色んな参考書とかは読んで覚えてる。
かといっても、中学や高校で習うような事は何一つ習ったことはない。
今まで自分が教えられてきたのは全て生きるための術。
己や人を守るための術。
―…スポーツマン、とか?
身体能力は高い方だと言われたことはあるが、肝心のスポーツと言うものをあまり知らない。
―…却下だな。どうせなら。
師匠に教えてもらったことを最大限に活かしたい。
なら………。
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