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ええええええええええ!?!?

あまりの展開に頭がついていけず、軽くパニクる。

そんな俺にお構いなく、ナイトは上着、白Tシャツを脱ぎ上半身裸になった。

白い肌が満月の明かりにボゥ…と照らされる。
何というか…儚くて、美しい。
素直にそう思った。

その身体に見とれていると、ナイトはTシャツを何の迷いもなく、帯状にひきちぎり始める。

そして電棒を俺の左足のふくらはぎに当て、それを巻き付けた。

「はい、できやした。」

声にハッとし、足を見ると、きれいに足が固定されていた。
応急処置としては完璧だ。

「…と言いたいところですが……ちょっと服脱いでもらっていいですかィ?」

そんな『ピーッ』な台詞を上半身裸で言うんじゃねぇぇえ!

「え…?なんで」

「いいから!」

少し強く言われて、恥を感じながらも上半身裸になる。

「あ〜、やっぱり。」

「ん?なんだよ。」

「右肩、脱臼してやすねィ?」

「だっ…脱臼!?」

「さっき右肩動かそうとしたら顔しかめたからもしやとは思ったんですが…。」

見抜かれた。
見抜かれてた…。

「とにかく肩はめるんで、口になんかくわえていてもらえやすかィ?肩はめるとき、激痛が走った拍子に舌噛むと危ないんで。」

「あ……あぁ。」

返事をして口に脱いだ上着をくわえる。

ナイトは俺の後ろ側に移動し、しゃがみこむ。
がしっと右肩と右腕を捕まれれば、自然に密着するお互いの肌。

何なんだよこの状況ォオオ!

「よしっ…いきやすぜィ?」


んっ…と力を入れるときに出る鼻がかった声が顔の左側で聞こえる。


この状況で『いきやす』なんて言葉を使うなぁぁぁああ!
端から見れば『ピーッ』の光景だろぅがぁぁああ!
そしてさっきからのその色っぽい声を止めろ今すぐぅぅぅう!


必死に理性を保っていると、右肩に生まれて始めての激痛。

「んんんんんーー!!!!」

「頑張ってくだせィ!あともうちょいでさァ!」


涙目になり、三途の川が見えたような気がしたとき、カツッという音。

…痛みがひいた。


「フゥ…。良かったでさァ。ちゃんとはまりやした。」


…死ぬかと思った。





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