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誰かとぶつかった後、後ろの壁に背中をもろ直撃した。
ついうめき声がでる。


ぶつかったのは誰か確認しようと立ち上がろうとした時、身体中に鋭い痛み。

「う……っ…!」

痛みに耐えていると前から何かが走ってくる。

「大丈夫ですかィ!?」

「…っ!ちょっと……やべぇかも…。」

「ちょっと失礼しやす!」

そういって、そいつは俺のズボンの両裾を捲りあげた。
そいつの髪の色。

栗色。

「お前っ…!ナイト!」

なんでここに、と聞こうとしたら左足に痛みが走る。

「あ、あんまり動かねぇでくだせィ!悪化しちまう!」

そう言ってナイトはじっと俺の左足を見始めた。そんなナイトの伏せた顔を見つめる。

……こいつが、怪盗ナイトか。
なぜかあのムカつくアイマスクはしていなく、顔をさらけ出していた。

綺麗な髪色。
長い睫毛。
クリクリとした大きな赤い瞳。
白く透き通った肌。
その他の形整ったパーツ。

……あいつらが惚れるのにも頷けるな。
今すぐにでも触れたくなるような、そんな顔…―


…は!?
何考えてんの俺ぇ!

一人グルグルと考えこんでいるとふいにこっちを見上げた。

ドキッと胸が鳴る。

「どうやら左足骨折してるみたいなんで処置しやす。なんか棒みたいな奴とか持ってやせんか?」

「はぁぁあ!?棒!?」

「へぇ。さすがに持ってやせんか?このくらいでいいんですが…。」

そう言って両手を肩幅ほど広げるナイト。


あ…棒ってそういうこと。
てっきり『ピーッ』な話かと思った。


―……

何一人妄想してんのぉおお!?
そんな心境を顔に出さぬよう、考えるふりをする。

「う〜ん…。あ、あれ使えるかも。」

「!それ今持ってやすかィ?」

「あぁ、腰に差してる。えっと…あ、あった。ほい。」

右手で取ろうとしたらズキッと肩が痛み、一瞬顔をしかめてしまった。
なんとか平静を保ち、左手で右腰に差している『電棒(桂の発明品)』を抜き取り、ナイトに渡す。

「使わせて頂きやすね。あ、これ長さ調節できるようになってるんですかィ?しかも電流が流れる仕組みになってる…。よくできてやすねィ。」

……すげーなオイ。見ただけで棒の構造がわかるのか。

ナイトは棒を俺の膝から下ぐらいの長さに伸ばす。

と、いきなりナイトが


…服を脱ぎ始めた。





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