Page10
――…そう言って、奇捜班三人は出ていきました。
by坂田銀時。
やっと俺の出番がきた…。
てかなに今回の話?
さっきから俺の台詞がひとっつもなかったんですけど。それどころか1Page前には俺がいるという描写すら書かれてない。
そんなに俺を亡きものにしたいかよ。
それに何あいつ?ナイト?は?お前そんなんやって恥ずかしくないの?
ヅラやマヨは会えばわかるとか言ってたけど、ますますむかついてきたんですけど。
あの『てめーらみたいな小物に興味はねーよ』みたいな余裕ぶっこいた態度?
気にくわねーんだよコノヤロー。
あんな奴おっかけてたまるかコノヤロー。
というわけで、俺は一人部屋にいる。
べ、別に怖くなんかねーよ?
誰だ今ビビリーって呼んだのは。
そんな関西ネタ、関東で通じると思ってんのか。
!
…後ろに人の気配。
いや、後ろのもう少し上…窓辺り。
何かごそごそとしている。
あ、何かロープみたいなの投げた。
それが天井のシャンデリアに巻き付いて。
影が飛んだ。
あー、あれだ。ターザンの『あ〜ああ〜。』みたいな感じ。
そしてそのまま影がすごいスピードでこっちに……
え?
こっち?
「危なっ……!」
影が何か喋った。
影を避けられず、身体にありえない程の衝撃。
みしぃ、と嫌な音が身体から発する。
「がっ………!」
そのまま壁へぶっ飛ばされた――。
TOP