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坂田がボタンを一斉に押しまくった。

全部のレーザーが同じく一斉に動き出し、高杉を狙う。

桂と同じ末路を辿るのか?

と思いきや、難無くレーザーを避ける高杉。

余裕の笑みを俺達にむける。

『フッ…。さすがは高杉だ。この俺の攻撃を避けるとは……だが、そっちのほうが俄然俺に火をつけたぜ!』

無駄に巧みにボタンを押し、高杉を狙う坂田。

………生粋のどS。


しかし、高杉はひらりひらりと動き、赤い円に発砲していく。


開始30秒で600点を越えた。

つまり、一つの的を0.5秒で撃ち抜いているということだ。
しかも無傷。


………すげぇ。


「なぁ土方、この新しい発明品どう思う?感想を聞かせてくれぬか。」

「…桂、高杉の見てちょっとは学習しろよ。身体の動かし方とか。」

「あんな動き、並々でできるものではない。俺には到底できぬ。だから俺は自分が発明した品で穴を埋めているのだ。コ○ンのようにな。」

「…で、何なんだよこの黒い棒。」

桂が渡してきたのは30センチくらいの黒い棒だった。

「その名も電気を発する棒『電棒』。この棒の柄の部分に付いている白のボタンを押すと棒の先から身体が痺れる程の電気が触れたものへ流れる仕組みだ。もう一度ボタンを押すと電気は止まる。ちなみに伸縮が可能で最長2メートル。」


こんなへんてこな棒をいつ使えというんだ。

「ナイトを捕まえるときに決まっておろう。しかも無傷でだ。あ、心配しなくても四人分全員あるから。」


…心の中の台詞に返事してきたんだけどこの馬鹿。
しかもそんなこと心配してねーよ。


「おぃ銀時!いい加減レーザーとめやがれ!!」

…高杉まだやってたんだ。
『え〜何言ってんの。まだまだ余裕でしょ〜お?』

満面のドS面。

「ちっ…!」

ギリギリでレーザーをかわす。

「坂田、いい加減やめたら…」

「何言ってんの土方くぅ〜ん!一発ぐらい当てなきゃ俺の訓練になんねぇ〜じゃ〜ん。」


ニヘッと笑う坂田。(楽しんでる。絶対楽しんでる。)


ここまでくると高杉がかわいそうになってくる。

と、そんなとき、ピンポンパンポンとアナウンスが頭上で響いた。


『えぇ〜っとねぇ。奇捜班の馬鹿共ぉおおお。今すぅぅぐ、こっちにきてちょおだぁぁぁああい。』


このうざったらしい抑揚は……上司の松平。

「……ちぇっ。せっかく楽しいことしてたのに。」

「銀時ぃぃい…!後で覚えてやがれぇ…!」


ゼーハー言いながら高杉が帰還した。





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