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桂が言った『訓練』とは一言で言えば『実践的訓練』。
学校の体育館を半分に割ったぐらいの部屋の中で行われる。
部屋の四方八方至るところにレーザーが仕掛けられており、レーザーの下には赤い円が書かれている。
訓練の仕方はこうだ。
まず、この訓練のために作られた赤外線がでる拳銃を一丁持ち、部屋の中に入る。
そうしたら部屋が見える操縦室がレーザーを動かして中の人物を狙う。
中に入った奴はレーザー(といっても当たったら軽い電気に感電するだけの)を避けながらレーザーの下の赤い円を狙う。
赤い円には赤外線を感知する装置が仕込まれており、拳銃の赤外線を感知したら点数が増える。
中にいる奴は実践的な対処法を身につけられるし、そいつを狙うやつは敵がどんな動きをするか予測する技を身につけられる。
そんな合理的な訓練なのだ。
訓練名「TARGET SHOOT」
「よし、まず俺がやろう。」
桂が拳銃を持って部屋に入った。
レーザーを操縦するのは高杉。
『桂、準備はいいか。』
高杉がマイクで中の桂に問うた。
言い忘れたがマイクもある。
「よし。…こい!」
桂が叫んだ途端、高杉がレーザーを動かすボタンを押し始める。
一斉に動くレーザー。
必死に逃げるだけの桂。
『おぃヅラぁ。逃げてるだけじゃ訓練にはなんねーぞ。』
坂田がマイクに向かって言った。
「ちょ…!これさすがに無理………ギャアァア!」
レーザーに当たったらしい。
そのまま撃沈。
結果
桂 0点
耐えた時間30秒。
そのあと俺と坂田がやってお互い500点。耐えた時間もほぼ同じだった。
ちなみに赤い円に撃ったら一撃につき10点。
「いや、俺のほうがコンマ4秒長かったもんね。」
「何言ってやがる。俺のほうがコンマ5長かったわ。」
「いーや!俺のほうが…。」
「どっちでもいいから早く操縦しろ!」
言い争っていた俺と坂田の間に部屋にいる高杉が叫ぶ。
「はいはい、分かりましたよ全く〜。」
やれやれといった感じで操縦席に着く坂田。
その時、坂田がニヤリと笑ったのに俺は気づいた。
『高杉ぃ。早くやっちまってほしいんだよなぁ?』
「あぁ。早くしろ。」
『なら…ほれ。』
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