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「おぃ、今なんか音聞こえなかったか?」
三人で取っ組み合いをしていたら急に坂田が手をとめて喋った。
「あ゛あん!?」
「いや、『あ゛あん』じゃなくて今何かが割れる音しなかったか?」
「確かに聞こえたな。中には警備員が二人いるはずなんだろ?。」
今まで静かにしていた高杉が会話に入ってくる。
高杉は自分の携帯を開き、画面を見ながら言った。
「ちなみに現在の時刻は11時ジャスト。奴が来たんじゃねぇか?」
顔を見合わせる奇搜班一同。
「てぃやっ!」
坂田が部屋の扉を脚でぶっ壊す。
「銀時、その扉の修理代銀時の給料から引いとくから。」
「んなこと言ってる場合かヅラ!どこまで真面目!?」
俺達は部屋に視線を向ける。
電気がついた部屋。
割れているケース。
そして――倒れている警備員二人。
一目で奴が来たことが分かった。
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