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「なんでナイトが…!?」

坂田が驚きの声を上げた。

その声には答えずナイトはこちらにツカツカと歩み寄ってきた。

俺達は疑問の記号を頭に浮かべている。
ナイトは俺達を見渡して言った。


「この中に、機械的技術に詳しい方はいませんか?」

「「「「は?」」」」


少し笑うナイト。

「あ、それと裏の裏は表ってことは、三度寝したら二度寝したことは無かったことになりますかねィ?」



さらにナイトは俺達の疑問の記号を増やしてくれた。

「何?どゆこと?」

坂田が更に問うた。
少し間をおき、ナイトが答えた言葉は。

「ここから脱出しやす!」

**********


「ナイト殿、この黄色を切ればいいのか?」

「そうでさ。そしてさっき切った青と結合させてショックを起こさせてくだせェ。そうすればまずは爆発しやせん。」


カチャカチャと俺の後ろ手元で拘束具をいじる桂。

とにかく機械と言えばこいつ、警察庁一の機械バカ。
ナイトに助言をもらいながら俺の拘束具をナイトが何故か持っていたペンチで解除していく。
ナイトは今は高杉の拘束具を素手で解除していっていた。(どうやらペンチは一つしかないらしい。)

必死の形相で解除しているナイトを、後ろへ覗き込むようにじっとで見つめている高杉。(ナイトは解除に集中しているらしく気付いていない。)

桂によると普通こういうものを解除するときはペンチなどを使わないと細部まで操作できないらしい。
それを素手でやるのだからとてつもない集中力と技術がいるそうだ。
少しでも手元が狂えば爆発するかもしれないと言うリスクを背負い、ナイトは素手で解除をしていっているのだろう。

坂田は最初に解除された桂の次に解除されたため、もう自由の身だった。(ナイトがなぜか持っていた桂のゲーム○ーイをいじっている。)


カチャカチャと解除の音が響く中(カチカチなどのゲーム○ーイの音も響いていたが)ナイトが喋りだした。

内容はここ時雨がどのようなことをしているのか。

そのとき、自分も時雨出身だと告白した。
なんの戸惑いもなく。
時雨は、とてもここが日本だとは信じられないようなことをしていた。
しかし証拠がないらしく(当たり前か)警察に是非とも調査してほしいとのこと。
元々調査する予定だったので今の内容でよりここの闇の深さをうえ(上層部)に伝えられるようになった。(うえが信じてくれるかは分からないが。)

そして、あの美術館の館長の不法取引。
やっぱりあの館長は隠し事をしていた。
こちらは証拠があるらしくそれさえあれば逮捕状が取れるだろうとのこと。
証拠はそれぞれのコレクションを手に入れた現地に行けばわかるらしい。
現地の場所はナイトの家に宅配便のカードとリストがあるとか。(ちなみに家は『一文字荘』と言うアパートの『菊』の部屋。)


「っても、犯罪者が言うことなんて信じてくれませんよねェ?」

少し自嘲気味に笑うナイト。

「んなこたねぇよ。」





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