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「とりあえずここを脱出。そしてうえ(上層部)に報告してここへの立ち入り調査。何らかの証拠があればここへの逮捕状を取る。それでいいか?」
俺が大まかな計画を立て、確認を3人にとる。
3人とも頷いたがいきなり俺達は問題にぶち当たった。
「どうやってここから脱出する?」
「考えてなかったのかよマヨラー!」
「うっせぇ!これから考えんだよ!」
「んだよそれ!今偉そーに計画云々ほざいてたじゃねーか!こんの自己中心的脳みそマヨラー!威張ってんじゃねーよ!」
「あ゛あ!?やんのかてめぇ!?」
「高杉、お前は何か考えがあるか?」
ギャーギャー喚いている俺らを無視し、高杉に問いかける桂。
チッと高杉が舌打ちした。
「両腕両足を何とかしねぇ限り身体の自由はきかねぇ。まずはこの拘束を外すべきだな。」
「しかし、これは何か特殊なもののようだな。縄のようなものだったら何とかなったかもしれん。」
「桂おめぇこんなん得意じゃねーか。」
「うーむ。さっきから色々この剥き出しになっている回線を…「んだとぉ!てめぇ一話まるまる出番無かったくせによくそんなレギュラー顔でいれるな!」
「回線?ど…「はぁあ!?何言ってんの!?おめぇだって語り手のくせして高杉とか俺とか誰かさんに語り手役とられてたじゃねーか!おめぇこそここにいる価値ねーんじゃねぇの!?」
「いや、だからこの…「てかお前入院してたんじゃねーのかよ!ハッ。どーせ出番無くなるとか思って慌てて退院したんだろ臆病者へたれヤロー!」
「黙れぇぇ!」
桂の叫び声にピタッと俺達は言い合いをやめ……るわけなかった。
「あ゛あ!?てんめぇ覚えとけよ!後でボッコボコにしてやるわ!」
「は!臨むところだ!」
なおも言い合いを続行する。
そんな俺達にとうとうあの方がキレた。
しかし、桂のようではなく静かに怒のオーラを放ち、ゆっくり喋った。
「今ここによぉ……」
ただならぬオーラを感じ取り、その方―――高杉のほうを二人揃って顔を向けた。
高杉はその右目だけの邪眼を不気味に光らせている。
「チャカ(拳銃)があれば、いいよなぁ〜……。」
「「…………。」」
よくよくみれば高杉の額にうっすらと筋が出ていた。
――ガチャ。
そんなとき、部屋のドアが開いた。
「あ、もう皆さん起きてたんですかィ。」
そう言いながら入ってきたのは亜麻色の髪。
俺達は声を揃えた。
「「「「ナイトぉ!?」」」」
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