朝、今日は少し余裕を持って学校に行くと決めていた私。そのために昨日は早く寝て早く起きたのだ。朝、目が覚めてすぐに携帯を開いた私の目に映ったのは新着メールの文字。

思わず笑みが零れて、私はベッドから飛び起きて制服に着替えた。

今日は年に一度の私の誕生日。

携帯には12時にみんなからのお祝いのメールが届いていた。学校でお礼を言おうと張り切る私は晴れやかな気持ちで家のドアを開けた。


「いってきまー‥」

「よう。」

「さようなら。」

「待て」


だが、そんな私の晴れやかな気持ちをぶち壊すかのように知り合いの男子高校生が私を待ち受けていた。扉を閉めようともがくが奴も向こうから開けようと力を入れるので中々閉められない。堪忍して私は扉を開けた。


「朝っぱらからなんの用?」

「お前誕生日なんだろ?」

「そうだけど、それがなに?」

「‥ほら、誕生日プレゼント」

「うわ、キモい。」

「失礼な奴だな!この女!」

「だって朝っぱらからこんな綺麗に包装された箱もらっても‥嬉しいけどちょっと引く。」

「勘違いするなよ、絶対コイツ私に気がある!とか勘違いするなよ!いいな!」

「端から妄想癖のあるヒデノリにそんな期待なんかしてないわよ」

「俺の用事はそれだけだ!じゃあな!」

「返品可ですか?」

「だからそんなに拒絶すんなよ!」


朝一番のおめでとうは、
妄想癖のあるヒデノリからの
銀のネックレスのプレゼントだった。







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